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	<title>伊方原発 | 原子力市民委員会 Citizens' Commission on Nuclear Energy</title>
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	<description>脱原発社会へ向けて、イベント、国への提言や声明など、様々な活動をしています</description>
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		<title>【寄稿】核燃サイクル回すための「約束」、期限守れず、根拠怪しく／使用済み核燃料の置き場が足りない！（下）</title>
		<link>https://www.ccnejapan.com/column/16486/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[小森 敦司]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 25 Dec 2024 17:29:47 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>
		<category><![CDATA[MOX燃料]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2024/12/komori82.png" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>核燃サイクル回すための「約束」、期限守れず、根拠怪しく ／ 使用済み核燃料の置き場が足りない！（下） ジャーナリスト・小森敦司 この記事は（上）（下）での連載です。（上）の記事はこちら。 （５）「一時的」が６０年？ 　「 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://www.ccnejapan.com/column/16486/">【寄稿】核燃サイクル回すための「約束」、期限守れず、根拠怪しく／使用済み核燃料の置き場が足りない！（下）</a> first appeared on <a href="https://www.ccnejapan.com">原子力市民委員会 Citizens' Commission on Nuclear Energy</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2024/12/komori82.png" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p><strong>核燃サイクル回すための「約束」、期限守れず、根拠怪しく ／ 使用済み核燃料の置き場が足りない！（下）</strong></p>



<p class="has-text-align-right"><strong>ジャーナリスト・小森敦司</strong></p>



<p>この記事は（上）（下）での連載です。（上）の記事は<a href="https://www.ccnejapan.com/column/18972/https-www-ccnejapan.com-column-18966-the-government-to-extend-the-operational-lifespan-of-nuclear-power-plants-beyond-70-years-first-of-two-parts/" target="_blank" rel="noopener" title="">こちら</a>。</p>











<p>（５）「一時的」が６０年？</p>



<p>　「一時的」という言葉を人が使う時、普通、どの程度の時間の長さをイメージするだろうか。使う場面によるだろうが、２０～３０分か数日、せいぜい数週間ではないか。ところが、使用済み核燃料の問題を取材すると、「一時的」が「数十年」を意味する場面にしょっちゅう出くわす。</p>



<p>　大手電力の使用済み核燃料の貯蔵対策で近年、目立つのが、乾式貯蔵施設という設備を原発敷地内につくる動きだ。「キャスク」と呼ばれる金属製の容器に収納し、外気を取り込んで自然の対流に任せる。電気を使う湿式の燃料プールより安全性が高いとされる<a href="#_edn1" id="_ednref1">[1]</a>。ただ、この乾式貯蔵施設は、あくまで青森県六ヶ所村の再処理工場に搬出するまでの「一時的」な保管と位置づけられている。</p>



<p>　そもそも、従来の燃料プールでの貯蔵が、「一時的」な保管と説明されてきた<a href="#_edn2" id="_ednref2">[2]</a>。ところが、本リポート（上）にも記したが、肝心の六ヶ所再処理工場が完成しないので、使用済み核燃料を工場に搬出できない。だから、原発敷地内の燃料プールには貯蔵３０年になるものもあるし、多くの原発があと数年で燃料プールが満杯になってしまうという状況だ。それで新たに乾式貯蔵施設をつくらなければ、という構図になっている。</p>



<p>　経産省が２０２４年１月、大手電力首脳を集めて開いた「使用済燃料対策推進協議会」（下に経産省のその時のXへの投稿を貼り付ける）において、電気事業連合会が提出した資料によると、原発を保有する電力大手１０社すべてが、乾式貯蔵施設について、すでに取り組んでいるか、検討を含めて取り組む方針を示している<a href="#_edn3" id="_ednref3">[3]</a>。いまある原発の敷地内なら、地元の理解も得やすいとみているのだろう。</p>







<figure class="wp-block-image size-full"><a href="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori62.png"><img decoding="async" src="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori62.png" alt="" class="wp-image-1130"/></a></figure>



<p>　その一例として、２０２５年7月に乾式貯蔵施設を運用する予定の四国電力の伊方原発（愛媛県）の状況を筆者は調べた。四国電力は伊方原発１号機の運転開始（１９７７年）を前にした１９７６年（つまり約半世紀前）、愛媛県と伊方町との間で安全協定書を締結し、その中で使用済み核燃料の扱いも定めている<a href="#_edn1" id="_ednref1">[4]</a>。その協定の一部を下に貼り付ける（黄色のマーカーは筆者が引いた）。</p>







<figure class="wp-block-image size-full"><a href="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori72.2.png"><img decoding="async" src="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori72.2.png" alt="" class="wp-image-1221"/></a></figure>



<p>　その第３条で、はっきりと「丙（四国電力を指す）は、使用済燃料を、（中略）再処理工場へ搬出しなければならない」と義務付けている。四国電力が乾式貯蔵施設を設置するのは、この第３条に反していないだろうか。愛媛県庁の担当課に尋ねたところ、回答をくれた。抜粋する。</p>



<p>　「崩壊熱を除去した使用済み燃料について、再処理工場へ搬出するまでの間、乾式貯蔵施設に一時的に保管することは安全協定と矛盾するものではないと考えております」</p>



<p>　「本県では、四国電力や国に対し、機会あるごとに乾式貯蔵施設での保管は一時的であることを明確にするよう要請し、四国電力社長や経済産業大臣から、あくまでも再処理工場に搬出するまでの一時保管であるとの明確な回答を得ております」</p>



<p>　しかし、保管が１０年、２０年となると「一時的」とは言えないのではないか、とも、筆者は尋ねてみた。担当課は「搬出するまでの期間は、再処理工場の稼働など、四国電力だけでは対応できない様々な外的要因の影響を受けることから、安全協定においても保管期間を規定しておらず、乾式貯蔵施設も同様としております」というのだった。</p>



<p>　回答の最後にこんな言葉が添えられていた。「乾式キャスクの耐用年数については、四国電力から、６０年との説明を受けております」。再処理工場の操業がうまく行かず、「６０年」とまで言わなくても、ずるずると長期化する恐れはないだろうか。</p>



<p>　実際、そうした懸念からだろう、乾式貯蔵施設は地域的にはあまり歓迎されてないようだ。例えば朝日新聞の２０２４年9月１１日付の報道によると、原発３０キロ圏にある自治体の首長にアンケートを行ったところ、宮城県では東北電力が計画する女川原発（宮城県）の乾式貯蔵施設に反対や懸念の声が上がったという。東北電力は保管期間を一時的とするが、「受け入れることができない」（美里町）、「保管の長期化も懸念される」（女川町）などの意見があった、というのだ<a href="#_edn1" id="_ednref1">[5]</a><a href="#_edn2" id="_ednref2">[6]</a>。</p>







<p>（６）使用済みMOX燃料の行き先は？</p>



<p>　原発で使った燃料を再処理してつくったMOX燃料を原子炉で使うと、今度は「使用済みMOX燃料」が出る。これを再利用するには、また、再処理をしなければならない。それができてこそ「核燃料サイクル」だが、それが難問だ。結論から言えば、この「使用済みMOX燃料」の再処理という政策は近年、ほとんど進んでいない<a href="#_edn1" id="_ednref1">[7]</a>。</p>



<p>　商業用のプルサーマル発電として国内の原発で初めてMOX燃料を原子炉で使ったのは、九州電力の玄海原発３号機（佐賀県）で２００９年１２月のことだった。そして今日。経産省の資料によると、プルサーマル発電を実施した九州電力・玄海原発３号機（佐賀県）に加え、関西電力・高浜原発３、４号機（福井県）、四国電力・伊方原発３号機（愛媛県）の燃料プールに、「使用済みMOX燃料」も置かれている<a href="#_edn2" id="_ednref2">[8]</a>。</p>



<p>　一番手の九州電力に、その「使用済みMOX燃料」をどうするのかを聞いた。が、広報担当者の返答は、「当面の間、発電所で貯蔵、管理し、国の定める方針に沿って処理することを検討していく」というのだった。筆者として厳しめに言えば、今はまだ行く先のアテがないということだ。</p>



<p>　今から２０年近く前の２００５年のこと。その玄海原発３号機のプルサーマル発電計画について、市民団体が危険性などを訴える「意見広告」を地元紙に出した。これに対する九州電力の「当社見解」が同社ホームページに残る。そこに筆者への回答と同じフレーズを見つけた<a href="#_edn3" id="_ednref3">[9]</a>。</p>



<p>　「使用済MOX燃料については、当面の間、発電所で貯蔵、管理し、国の定める方針に沿って処理することを検討していきます」。その部分のスクリーンショットを以下に貼り付けておく（黄色いマーカーは筆者が引いた）。つまり、この間、進展はなかったのだ。</p>







<figure class="wp-block-image size-full"><a href="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori82.png"><img decoding="async" src="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori82.png" alt="" class="wp-image-1207"/></a></figure>



<p>　MOX燃料を全炉心で使う大間原発（青森県）を建設している電源開発にも、「使用済みMOX燃料」をどうするのか、と尋ねた。回答から抜粋する。「再処理するまでの間、大間原子力発電所では、長期間の貯蔵容量を確保する計画であり、適切に貯蔵・管理することとしています」</p>



<p>　ほお。電源開発は「長期間」を想定しているのだな。</p>



<p>　本リポートの（上）に書いた関西電力などによる「使用済MOX燃料再処理実証研究に伴う仏オラノ社への搬出」<a href="#_edn1" id="_ednref1">[10]</a>に関しては、経産省や大手電力はこれを再処理技術が進化している証としたいようで、経産省は次期エネルギー基本計画にもそれを書き込む考えだ。素案の該当部分を転記する。</p>



<p>　「使用済MOX燃料の再処理については、国際連携による実証研究を含め、２０３０年代後半を目途に技術を確立するべく研究開発を進めるとともに、その成果を六ヶ所再処理工場に適用する場合を想定し、許認可の取得や実運用の検討に必要なデータの充実化を進める」</p>



<p>　言葉が上滑りしていないか。とりわけ使用済みMOX燃料を完成が遅れに遅れている六ヶ所再処理工場でいつの日か再処理することができたら、という「一縷（いちる）の望み」に賭けるような想定を置いたことに驚く<a href="#_edn2" id="_ednref2">[11]</a><a href="#_edn3" id="_ednref3">[12]</a>。</p>







<p>（７）迫る貯蔵のタイムリミット</p>



<p>　原発で使った燃料を再処理してMOX燃料を製造すると、高レベル放射性廃棄物（ガラス固化体）が発生する。朝日新聞などはこれを「核のごみ」と書く。英仏企業に再処理を委託して生じたガラス固化体の日本への返還は１９９５年４月から始まっている。青森県六ヶ所村にある日本原燃の高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターで管理されている。</p>



<p>　もう３０年前のことだ。その廃棄物管理施設の建設中の１９９４年１１月、当時の北村正哉・青森県知事からの「照会」に応じて、当時の所管官庁だった科学技術庁（現文部科学省）の田中真紀子長官が「回答」文書を提出した。青森県庁のホームページ（冊子「青森県の原子力行政」）にそれが残っていた<a href="#_edn1" id="_ednref1">[13]</a>。国として青森県に一つの「約束」をしたのだ。抜粋する。</p>



<p>　「（建設中の）廃棄物管理施設は、ガラス固化体の一時貯蔵を行う施設であり、処分場となるものではありません……管理期間は３０年間から５０年間と記され、管理期間終了時点では、電気事業者が最終的な処分に向けて搬出することとしています。科学技術庁としては、ガラス固化体が管理施設において適切に管理され、管理期間の終了時点でガラス固化体が当該施設より搬出されるよう指導していく所存です」</p>



<p>　その文書を下に貼り付ける（黄色のマーカーは筆者が引いた）。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><a href="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori92.png"><img decoding="async" src="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori92.png" alt="" class="wp-image-1208"/></a></figure>



<p>　だが、青森県側には、もしかするとこの「約束」がほごにされるのでは、との懸念があったようだ。<a href="#_edn1" id="_ednref1">[14]</a><a href="#_edn2" id="_ednref2">[15]</a>。それで、青森県から「照会」があって、で、経産省の甘利明大臣が２００８年４月、三村申吾・青森県知事（いずれも当時）に「回答」を出した。それが、やはり青森県庁のホームページに残っていた。</p>



<p>　大切なところを抜き書きすると、前記の科学技術庁長官からの「回答」文書などについて、「国と青森県との約束として、現在においても引き継がれております」とし、「青森県を高レベル放射性廃棄物の最終処分地にしないことを改めて確約します」などとしたのだった（下に部分を該当貼りつける。黄色いマーカーは筆者が引いた）<a href="#_edn3" id="_ednref3">[16]</a>。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><a href="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori102.png"><img decoding="async" src="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori102.png" alt="" class="wp-image-1209"/></a></figure>



<p>　その「約束」には、重要なタイムリミットがあった。先に貼り付けた当時の科学技術庁長官の文書には「管理期間は３０年間から５０年間」と記され、２０２３年５月の閣議決定でも、高レベル放射性廃棄物は「３０年から５０年間程度貯蔵した後、順次、安全性を確認しつつ、最終処分することとする」とされている <a href="#_edn1" id="_ednref1">[17]</a>。</p>



<p>　２０２５年を迎える。フランスから最初の返還があった１９９５年から３０年が経つ。なにも５０年後の搬出期限である２０４５年を待つ必要はないはずだ。だが、現在の状況はといえば、最終処分場の場所を確定したうえで施設の建設から実際の搬入に至るまで、相当な時間がかかるのは間違いない。２０２５年の搬出が現実的ではないのはもちろんだが、２０４５年という時点においても最終処分場が日本にできているだろうか<a href="#_edn2" id="_ednref2">[18]</a><a href="#_edn3" id="_ednref3">[19]</a><a href="#_edn4" id="_ednref4">[20]</a>。</p>







<p>（８）国との約束に付された「留保条件」</p>



<p>　最終処分場の選定をめぐり、原子力発電環境整備機構（ＮＵＭＯ）は２０２４年１１月、全国で初めて第１段階の「文献調査」をしていた北海道の寿都（すっつ）町と神恵内（かもえない）村の両町村長、道知事に調査報告書を提出。寿都町の全域と神恵内村の一部を、試掘などをする第２段階の「概要調査」の候補地とした。</p>



<p>　その北海道は、今世紀に入る前にも最終処分場の問題で大きく揺れた。１９８４年、幌延町で高レベル放射性廃棄物の貯蔵・研究をする「貯蔵工学センター」の概要が公表され、周辺の一部自治体や道が「最終処分場につながる」と反対したのだ。</p>



<p>　結局、１９９８年、当時の科学技術庁の竹山裕長官が北海道の堀達也知事（当時）に「北海道内が高レベル放射性廃棄物の中間貯蔵施設及び処分場の立地場所になることはない」と「約束」する文書を出した。道議会も２０００年、高レベル放射性廃棄物の持ち込みについて「慎重に対処すべきであり、受け入れ難い」とする、いわゆる「核抜き条例」を定めた<a href="#_edn1" id="_ednref1">[21]</a>。こうして２００１年、放射性廃棄物を持ち込まず、研究に特化した「幌延深地層研究センター」ができた。</p>



<p>　北海道庁のホームページで調べると、その１９９８年当時の科学技術庁長官の「約束」文書を見つけることができた。こう記してあった。「北海道知事をはじめとする地元が中間貯蔵施設及び処分場を受け入れない意思を表明されているもとでは、北海道内が高レベル放射性廃棄物の中間貯蔵施設及び処分場の立地場所になることはないものであります」。その部分のみ下に貼り付ける（黄色いマーカーは筆者が引いた）。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><a href="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori112.png"><img decoding="async" src="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori112.png" alt="" class="wp-image-1210"/></a></figure>



<p>　それから四半世紀。NUMOの近年の北海道での選定作業は、１９９８年の科学技術庁長官の「約束」に反していないのか。NUMOに聞くと、広報担当者の返答はこうだった。</p>



<p>　「次の段階の調査に進もうとする場合、そして最終処分施設建設地を選定する場合は、法律第４条 <a href="#_edn1" id="_ednref1">[22]</a>に基づき、都道府県知事と市長村長のご意見を聴き、これを十分尊重することとしており、当該都道府県知事又は市町村長のご意見に反して先へ進むことはありません。ご指摘の科学技術庁長官名での回答に反するものではないと理解しております」</p>



<p>　今、改めて、その科学技術庁長官の「約束」文書を読みなおすと、「北海道知事をはじめとする地元が……受け入れない意思を表明されているもとでは」という「留保条件」が付されていることに気付く。知事をはじめとする地元の「受け入れる意思表明」があれば、処分場の立地場所になりうる、と読める。</p>



<p>　誰が、なぜ、このフレーズを入れたのだろう。気持ちが落ち着かない<a href="#_edn2" id="_ednref2">[23]。</a></p>



<p class="has-text-align-left">　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　◇</p>



<p>　使用済み核燃料をめぐり、「外に搬出する」「処分地にしない」と、大手電力や経産省などは協定や覚書、確約書といった文書で「約束」を重ねてきた。いまも新たな「約束」をしている。でも、そこにたくさんの「ウソ」が隠されているのではないか。そうして核燃サイクルが回っているという体裁を整える。フリをする。いつまで続けられるだろうか。</p>



<p>追記）　青森県・六ヶ所村が「拒否権」を持てたわけ／実効性を確保するには</p>



<p>　大手電力や経産省などによる協定や覚書、確約書といった文書は、実際のところ、どのような「効き目」があるのか。記憶に残るのが２０１２年の出来事だ。</p>



<p>　当時の民主党政権は、エネルギー戦略として核燃サイクルを見直すとの方針を打ち出そうとした。これに対して再処理工場がある青森県六ヶ所村の村議会は、六ヶ所村をはじめ関係者間で１９８５年に締結した基本協定<a href="#_edn1" id="_ednref1">[24]</a>に反するとして、「英仏から返還される廃棄物の搬入は認めない」「（再処理工場の燃料プールに）一時貯蔵されている使用済み燃料を村外に搬出する」など８項目からなる意見書を可決した（意見書の一部を以下、張り付ける）<a href="#_edn2" id="_ednref2">[25]</a>。</p>







<figure class="wp-block-image size-full"><a href="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori122.png"><img decoding="async" src="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori122.png" alt="" class="wp-image-1211"/></a></figure>



<p>　かつて筆者は、民主党の方針づくりにかかわった人物に話を聞いたが、「英仏からの搬入ができないとなると国際問題になる」と語っていた。青森県側は「自力」で輸送船の接岸を拒否することができた。それが決め手だったのではないか。</p>



<p>　民主党は腰砕けになり、当時の野田内閣がまとめた「革新的エネルギー・環境戦略」に、核燃サイクルの「見直し」は盛り込まれなかった。</p>



<p>　本リポートでは、様々な「約束」を記したが、それを担保する実力行使の手段を持たないと、「約束」の実効性は小さくなるのではないだろうか。</p>



<hr class="wp-block-separator has-alpha-channel-opacity"/>



<p><a href="#_ednref1" id="_edn1">[1]</a> 例えば、元原子力委員会委員長代理で、長崎大学核兵器廃絶研究センターの鈴木達治郎教授は「核兵器と原発」（講談社現代新書）の中で、使用済み核燃料について「将来は『乾式キャスク貯蔵』にしていくことが望ましい。乾式貯蔵は、空冷によって自然冷却できるので、停電になっても心配はない。キャスクの寿命は５０年以上とされており、欧米では１００年間という長期貯蔵も検討されている。この乾式貯蔵コストは、再処理コストの１０分の１程度であり、経済的にも安全面でも最適の選択肢であるといえる」（P１１２）とした。そうした理由から筆者も乾式貯蔵施設に着目している。ただ、これまで大手電力は乾式貯蔵施設について「再処理工場へ搬出するまでの一時的貯蔵」と立地自治体に説明している。もし、「再処理工場へ搬出するまで」という条件をなくして、この乾式貯蔵施設で長期間保管ということになると、それは立地自治体にウソをついたことになってしまうのではないか。　　　　</p>



<p>　なお、鈴木氏のプルサーマルに関する論考ももっと注目されるべきだと筆者は考えている。例えば、朝日新聞の論座アーカイブにおける「『もんじゅ廃炉』にみる原子力政策の矛盾」（２０１６年１２月２６日）で、「『プルサーマル』は高速炉がないと、いずれ止まってしまう。プルサーマルから回収される劣化したプルトニウムでは、リサイクルが難しく1〜2回しかリサイクルできないからだ。また、プルサーマルに使われる混合酸化物（MOX）使用済み燃料の再処理技術は実用化しておらず、MOX使用済み燃料は行き先がなくなって、そのまま地層処分（直接処分）するしかなくなる。高速炉のない『核燃料サイクル』はいずれ破たんすることが明白だ。経済性では、再処理は直接処分より明らかに劣っており、再処理を進める根拠はもはや崩れている」と指摘している。<a href="https://webronza.asahi.com/science/articles/2016122200001.html">https://webronza.asahi.com/science/articles/2016122200001.html</a></p>



<p><a href="#_ednref2" id="_edn2">[2]</a> 例えば電気事業連合会の説明資料　<a href="https://www.aec.go.jp/kaigi/senmon/hatukaku/siryo12/1-5_haifu.pdf">https://www.aec.go.jp/kaigi/senmon/hatukaku/siryo12/1-5_haifu.pdf</a>　のP3。</p>



<p><a href="#_ednref3" id="_edn3">[3]</a> 第7回使用済燃料対策推進協議会（２０２４年１月１９日）の「資料２」<a href="https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/shiyozumi_nenryo/pdf/007_02_00.pdf">https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/shiyozumi_nenryo/pdf/007_02_00.pdf</a></p>



<p><a href="#_ednref1" id="_edn1">[4]</a> 四国電力のホームページから（閲覧日２０２４年１２月１７日）<a href="https://www.yonden.co.jp/assets/pdf/energy/atom/safety/safety_agreement/ikata01.pdf">https://www.yonden.co.jp/assets/pdf/energy/atom/safety/safety_agreement/ikata01.pdf</a></p>



<p><a href="#_ednref1" id="_edn1">[5]</a> 朝日新聞デジタル　<a href="https://digital.asahi.com/articles/ASS9B4RWFS9BUNHB00TM.html?iref=pc_ss_date_article">https://digital.asahi.com/articles/ASS9B4RWFS9BUNHB00TM.html?iref=pc_ss_date_article</a>　</p>



<p><a href="#_ednref2" id="_edn2">[6]</a> 福井県では２０２４年９月の定例県議会に、原発の敷地内で使用済み核燃料を保管する乾式貯蔵施設をめぐり、保管期限を１０年以内とする条例案が一部の議員から提案された。<a href="https://digital.asahi.com/articles/ASS993SQTS99PGJB00LM.html?iref=pc_ss_date_article">https://digital.asahi.com/articles/ASS993SQTS99PGJB00LM.html?iref=pc_ss_date_article</a>　結局、賛成少数で否決された。</p>



<p><a href="#_ednref1" id="_edn1">[7]</a>２００５年に閣議決定された「原子力政策大綱」では、「中間貯蔵された使用済燃料及びプルサーマルに伴って発生する軽水炉使用済MOX燃料」の処理の方策について、「２０１０年頃から検討を開始する」とされていた。<a href="https://www.aec.go.jp/kettei/taikou/20051011.pdf">https://www.aec.go.jp/kettei/taikou/20051011.pdf</a>　のP３８。だが、２０１１年の東京電力福島第一原発事故の後、うやむやになっていた。</p>



<p><a href="#_ednref2" id="_edn2">[8]</a> 経済産業省の資料　<a href="https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/genshiryoku/pdf/039_02_00.pdf">https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/genshiryoku/pdf/039_02_00.pdf</a>　のP30</p>



<p><a href="#_ednref3" id="_edn3">[9]</a> 九州電力のホームページから　<a href="https://www.kyuden.co.jp/nuclear_pluthermal_answer_12.html">https://www.kyuden.co.jp/nuclear_pluthermal_answer_12.html</a></p>



<p><a href="#_ednref1" id="_edn1">[10]</a> なお、使用済み核燃料・使用済みMOX燃料を供給するのは関西電力だが、実証研究の実施主体は、原発を保有する大手電力９社と日本原子力発電、電源開発の１１社とされている。　<a href="https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2023/pdf/20230612_1j.pdf">https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2023/pdf/20230612_1j.pdf</a>　<a href="https://www.fepc.or.jp/about_us/pr/oshirase/__icsFiles/afieldfile/2023/06/12/press_20230612.pdf">https://www.fepc.or.jp/about_us/pr/oshirase/__icsFiles/afieldfile/2023/06/12/press_20230612.pdf</a></p>



<p><a href="#_ednref2" id="_edn2">[11]</a> 毎日新聞がフランスでの使用済みMOX燃料の再処理の厳しい実態を伝える記事を出している。<a href="https://mainichi.jp/articles/20220902/k00/00m/040/195000c">https://mainichi.jp/articles/20220902/k00/00m/040/195000c</a></p>



<p><a href="#_ednref3" id="_edn3">[12]</a> 多額の予算が使われることにも留意したい。<a href="https://www.meti.go.jp/policy/tech_evaluation/c00/C0000000R05/240222_vitrification_1st/vitrification_1st_05.pdf">https://www.meti.go.jp/policy/tech_evaluation/c00/C0000000R05/240222_vitrification_1st/vitrification_1st_05.pdf</a>　</p>



<p><a href="#_ednref1" id="_edn1">[13]</a> 青森県庁のホームページ（冊子「青森県の原子力行政」の資料25）<a href="https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kankyo/g-richi/files/R6siryo-25.pdf">https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kankyo/g-richi/files/R6siryo-25.pdf</a></p>



<p><a href="#_ednref1" id="_edn1">[14]</a> この文書の下段のほうに、処分地の選定に関して、「地元の了承を得て」といった文言があることなどから、「地元の了承があれば処分地を造れる」などと懸念する声が当時もあった。１９９５年にも、田中真紀子・科学技術庁長官は木村守男・青森県知事（いずれも当時）に「知事の了承なくして青森県を最終処分地にできないし、しないことを確約します」と、「知事の了承」という「留保条件」を付したように読める文書を出している。<a href="https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kankyo/g-richi/files/R6siryo-26.pdf">https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kankyo/g-richi/files/R6siryo-26.pdf</a>　こうしたことが後述する経産大臣の「回答」文書や、本リポートの最後に記した北海道知事あての科学技術庁長官の「約束」文書等の問題にもつながっている。関係者はこうした文書、そして「留保条件」の持つ意味を、明確に認識していたはずだ。</p>



<p><a href="#_ednref2" id="_edn2">[15]</a> 原子力資料情報室ホームページの昔のCNICトピックス（<a href="https://cnic.jp/620">https://cnic.jp/620</a>）や「はんげんぱつ新聞」編集長・末田一秀氏のウエッブサイト（<a href="http://ksueda.eco.coocan.jp/waste0803.html">http://ksueda.eco.coocan.jp/waste0803.html</a>）に当時の状況が詳しく記されている。</p>



<p><a href="#_ednref3" id="_edn3">[16]</a> 青森県庁のホームページ（冊子「青森県の原子力行政」の資料２８）<a href="https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kankyo/g-richi/files/R6siryo-28.pdf">https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kankyo/g-richi/files/R6siryo-28.pdf</a></p>



<p><a href="#_ednref1" id="_edn1">[17]</a>経済産業省のホームページ　<a href="https://www.meti.go.jp/press/2023/04/20230428007/20230428007-2.pdf">https://www.meti.go.jp/press/2023/04/20230428007/20230428007-2.pdf</a>「３０年から５０年間程度」と「程度」とぼやかすような表現が気になる。また、「安全性を確認」できない場合はどうなるのかといった疑念を筆者は抱いた。</p>



<p><a href="#_ednref2" id="_edn2">[18]</a> 政府は、これまで使用済み核燃料を再処理して生じる高レベル放射性廃棄物を国内の地下３００メートルより深い岩盤に数万年以上閉じ込める「地層処分」という政策を掲げてきた。これに関して、日本学術会議は２０１２年9月、原発から出る高レベル放射性廃棄物の量を総量規制し、数十～数百年間暫定的に保管するべきだとする提言をまとめている。報告書は「万年単位に及ぶ超長期にわたって安定した地層を確認することに対して、現在の科学的知識と技術的能力では限界がある」として、抜本的な見直しを求めている。<a href="https://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-22-k159-1.pdf">https://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-22-k159-1.pdf</a></p>



<p><a href="#_ednref3" id="_edn3">[19]</a> 朝日新聞の記事（２０２３年１０月３０日）によると、地球科学の専門家有志が、高レベル放射性廃棄物の処分地選びをめぐり、「日本に適地はない」とする声明を公表した。地殻変動の激しい日本では、廃棄物を１０万年にわたって地下に閉じ込められる場所を選ぶのは不可能と指摘。処分の抜本的な見直しを求めた。声明には、日本地質学会の会長経験者を含む研究者、教育関係者や地質コンサルタントら３００人あまりが名を連ねた、という。<a href="https://digital.asahi.com/articles/ASRBZ641WRBWPLZU001.html">https://digital.asahi.com/articles/ASRBZ641WRBWPLZU001.html</a>　声明そのものは原子力資料情報室のホームページにあった。<a href="https://cnic.jp/wp/wp-content/uploads/2023/11/902f6cbc42a46268054c87533439491b.pdf">https://cnic.jp/wp/wp-content/uploads/2023/11/902f6cbc42a46268054c87533439491b.pdf</a></p>



<p><a href="#_ednref4" id="_edn4">[20]</a> ２０２４年6月に亡くなった原子力資料情報室の伴英幸・共同代表に対する筆者のインタビュー。<a href="https://digital.asahi.com/articles/ASK653V5ZK65ULFA00J.html">https://digital.asahi.com/articles/ASK653V5ZK65ULFA00J.html</a></p>



<p><a href="#_ednref1" id="_edn1">[21]</a> 北海道庁のホームページ　<a href="https://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/kke/horonobe/data/zyourei.html">https://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/kke/horonobe/data/zyourei.html</a>　</p>



<p><a href="#_ednref1" id="_edn1">[22]</a> 特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律<a href="https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/housei/h147117.htm">https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/housei/h147117.htm</a></p>



<p><a href="#_ednref2" id="_edn2">[23]</a> 朝日新聞の石川智也記者は、同社の言論サイト「論座」に寄せた「『核のゴミ』最終処分場の前に、原発廃止か継続かを決着せよ！」で、こうした文書の効力に疑問を投げかけている。<a href="https://webronza.asahi.com/politics/articles/2020082700010.html?iref=pc_ss_date_article">https://webronza.asahi.com/politics/articles/2020082700010.html?iref=pc_ss_date_article</a>）　毎日新聞も条例について「「『法的拘束力がない』と疑問視する声が残った」などと伝えている。<a href="https://mainichi.jp/articles/20231119/ddl/k01/040/018000c">https://mainichi.jp/articles/20231119/ddl/k01/040/018000c</a>　</p>



<p><a href="#_ednref1" id="_edn1">[24]</a> 青森県庁のホームページ（冊子「青森県の原子力行政」の資料７） <a href="https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kankyo/g-richi/files/R6siryo-7.pdf">https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kankyo/g-richi/files/R6siryo-7.pdf</a></p>



<p><a href="#_ednref2" id="_edn2">[25]</a> 六ヶ所村ホームページ　<a href="https://www.rokkasho.jp/index.cfm/15,491,c,html/491/20120910-180634.pdf">https://www.rokkasho.jp/index.cfm/15,491,c,html/491/20120910-180634.pdf</a></p><p>The post <a href="https://www.ccnejapan.com/column/16486/">【寄稿】核燃サイクル回すための「約束」、期限守れず、根拠怪しく／使用済み核燃料の置き場が足りない！（下）</a> first appeared on <a href="https://www.ccnejapan.com">原子力市民委員会 Citizens' Commission on Nuclear Energy</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
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		<title>【寄稿】核燃サイクル回すための「約束」、期限守れず、根拠怪しく／使用済み核燃料の置き場が足りない！（上）</title>
		<link>https://www.ccnejapan.com/column/16485/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[小森 敦司]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 16 Dec 2024 06:48:51 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>
		<category><![CDATA[MOX燃料]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2024/12/komori11.png" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>前回に続き、ジャーナリストの小森敦司氏から、ご寄稿いただきました。すでに破綻している核燃料サイクルの全貌に迫る必読のリポートです。「上」・「下」の二回にわたり掲載します。ぜひご一読ください。　 原子力市民委員会事務局 ＝ [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://www.ccnejapan.com/column/16485/">【寄稿】核燃サイクル回すための「約束」、期限守れず、根拠怪しく／使用済み核燃料の置き場が足りない！（上）</a> first appeared on <a href="https://www.ccnejapan.com">原子力市民委員会 Citizens' Commission on Nuclear Energy</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2024/12/komori11.png" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p class="has-text-align-left"><a href="https://blog.ccnejapan.com/?p=1084">前回</a>に続き、ジャーナリストの小森敦司氏から、ご寄稿いただきました。<br>すでに破綻している核燃料サイクルの全貌に迫る必読のリポートです。「上」・「下」の二回にわたり掲載します。ぜひご一読ください。　</p>



<p class="has-text-align-left">原子力市民委員会事務局</p>



<p>＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝</p>



<p><strong>核燃サイクル回すための「約束」、期限守れず、根拠怪しく ／ 使用済み核燃料の置き場が足りない！（上）</strong></p>



<p class="has-text-align-right"><strong>ジャーナリスト・小森敦司</strong></p>



<p>　原発から出る使用済み核燃料の置き場所が足りない――大手電力や経済産業省が、東京電力福島第一原発事故の後、ようやくこぎつけた原発の再稼働によって出てくる使用済み核燃料の置き場の確保に追われている。手を打たないと燃料プールが満杯になって運転できなくなるからだ。日本はこれまで使った燃料を再処理してまた使う核燃料サイクルを目指してきた。だが、中核となる青森県六ヶ所村の再処理工場の完成が遅れ、使用済み核燃料を持ち込めない。そこで新たにつくる中間貯蔵施設や乾式貯蔵施設に置こうというのだが、「そのまま最終処分地になってしまうのでは」との懸念が各地で噴出。経産省や大手電力などはこれまで「外に搬出する」「処分地にしない」と、協定や覚書、確約書といった文書で「約束」を重ね、今もそうしている。が、本当に守られるのか。原発回帰を鮮明にする第７次エネルギー基本計画の作成を横目に、２回にわたりリポートしたい。</p>



<p class="has-text-align-right">（注）登場者の肩書は当時。出典は文末脚注に記した。</p>



<p>（１）再処理工場に国の「長期利用保証」</p>



<p>　「中間貯蔵された使用済燃料は、六ヶ所再処理工場を搬出先として想定し、安全性確保を大前提に六ヶ所再処理工場の長期かつ安定利用に向けて必要な取り組みを進めていくことが適切ではないか、と考えてございます」</p>



<p>　国のエネルギー政策の基本方針「エネルギー基本計画」の見直しにむけ、原子力の課題を話しあう経産省の「原子力小委員会」。２０２４年１０月１６日の会合で、経産省の担当課長がこの重要な方針をあきらかにした。</p>



<p>　これまで青森県六ヶ所村で建設中の再処理工場の操業期間は４０年と説明されてきた<a href="#_edn1" id="_ednref1">[1]</a>。一方、青森県むつ市の中間貯蔵施設の使用期間は最長５０年。かつて中間貯蔵した後の使用済み核燃料の搬出先として第二再処理工場をつくる構想があったが、２０１１年の東京電力福島第一原発事故の後、うやむやになっていた。このため、地元では「５０年後の搬出先が不明確。永久に置かれるのではないか」といった声が出ていた。</p>



<p>　この日の委員会に出された経産省の説明資料の一部を以下に貼り付ける。一番下の「・」の「以上を踏まえれば」以下の一文が、経産省が導きたい結論だ<a href="#_edn2" id="_ednref2">[2]</a>。要は、むつ市の中間貯蔵施設で貯蔵した後の使用済み核燃料の搬出先を六ヶ所再処理工場とするために、同工場の操業期間を長期化するというのだ。筆者が思うに、経産省による再処理工場の「長期利用保証」だ。これも一種の国の「約束」だろう<a href="#_edn3" id="_ednref3">[3]</a>。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><a href="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori11.png"><img decoding="async" src="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori11.png" alt="" class="wp-image-1125"/></a></figure>



<p>　経緯を調べると、ここまでの日程が綿密に組まれていたことが推察できる。</p>



<p>　まず、青森県の宮下宗一郎知事（前のむつ市長）が２０２４年７月下旬、上京して斎藤健・経産相（当時）と会談。経産相から、むつ市の中間貯蔵施設からの搬出先について「六ヶ所再処理工場で処理を想定」し、課題と対応策などについて「審議会の議論を踏まえて、次期エネルギー基本計画の中で具体化をしていきたい」との言質を取った。情報公開請求で青森県庁から送ってもらった議事録にそうあった。</p>



<p>　これを受け、８月上旬、青森県とむつ市、中間貯蔵施設を運営する「リサイクル燃料貯蔵（ＲＦＳ）の３者が、貯蔵期間を最長５０年と明記した安全協定を締結。加えてＲＦＳの親会社の東京電力ホールディングス、日本原子力発電を含めた５者で、事業が困難になった場合は燃料の施設外へ搬出することなどを記した覚書も交わした。</p>



<p>　そして９月下旬、東京電力柏崎刈羽原発（新潟県）で保管されていた使用済み核燃料６９体がむつ市の中間貯蔵施設に初めて搬入された。さらに原子力小委員会での議論も経たということで、次期エネルギー基本計画には、中間貯蔵後の使用済み核燃料の搬出先として六ヶ所再処理工場を想定、長期利用に取り組むといった趣旨の文言が入ることになるのだろう。</p>



<p>　しかし、いくつもの疑問を抱く。まず、再処理工場は、例えば５０年間、安全に稼働するだろうか。再処理工場は当初、１９９７年の完成予定だったがトラブルが続発、そのたびに延期を繰り返してきた。さらに原子力規制委員会の審査に時間を要し、日本原燃は２０２４年８月、完成時期を約２年半延期して２０２６年度末にすると発表した。延期は２７回目だ。そうした「経歴」を持つ工場なのだ。</p>



<p>　経産省の担当課に安全性などについて問い合わせると、以下の回答をくれた。</p>



<p>　「六ヶ所再処理工場については、運転期間に関する法令上の上限は無いと承知しております。また、六ヶ所再処理工場を含め、原子力施設の安全性確保については、運転期間にかかわらず、原子炉等規制法に基づき、原子力規制委員会の監視のもと、事業者が必要な対応を行っていくものと承知しています」</p>



<p>　この文言を読んで、経産省は六ヶ所再処理工場の操業期間について、従来の説明より長くするとしながら、それに伴う安全の確保は、原子力規制委員会と事業者に「丸投げ」して、自らの責任を回避しているように筆者には思えた。家電量販店が顧客サービスのために「保証期間を１年延長します」というのとは話の次元が違うと思うのだが。</p>







<p>（２）４０年後、MOX需要はあるのか</p>



<p>　使用済み核燃料の再処理で取り出したプルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料を原発で使うのがプルサーマル発電だ。例えば４０年後、六ヶ所再処理工場の稼働が順調にいき、中間貯蔵施設から使用済み核燃料を再処理工場に運び出せたとしよう<a href="#_edn1" id="_ednref1">[4]</a>。</p>



<p>　４０年後のその時。中間貯蔵施設を運営する「リサイクル燃料貯蔵」の親会社の東京電力ホールディングスと日本原子力発電は、MOX燃料をどれだけ必要とするだろうか。</p>



<p>　電気事業連合会は２０２０年１２月、「２０３０年度までに、少なくとも１２基の原子炉でプルサーマルの実施を目指す」と表明した。従来「１６～１８基」という目標を掲げていたが、実質的に下方修正したのだった。そして「リサイクル燃料貯蔵」の親会社の東京電力はいまも、プルサーマル発電をする具体的な原発の名を示すことができていない。</p>



<p>　筆者は東京電力の広報担当者に４０～５０年後のMOX燃料の利用の見込みを尋ねた。答えはたった一言、「現時点で未定」だった。意地悪な質問であろう。原発事故により東京電力は福島第一、第二原発を廃炉にすることがすでに決まっている。残る東京電力の既存の原発は、柏崎刈羽原発となる。だが、東京電力にとって柏崎刈羽原発６、７号機の再稼働が今の最優先の課題だ。よりハードルが高いプルサーマル発電を言い出せないのだろう。</p>



<p>　もう一つの親会社の日本原子力発電といえば先ごろ、大きなニュースがあった。原子力規制委員会が２０２４年１１月、プルサーマル発電を想定する敦賀原発２号機（福井県敦賀市）について新規制基準に適合しないとして、再稼働に向けた申請を不許可とした。東海第二原発（茨城県東海村）も、避難計画整備などの難しい課題がある。</p>



<p>　いずれにしろ４０年後、東京電力と日本原電の既存の原子炉は古すぎて、ＭＯＸ燃料を使うということを想像できない。東京電力は原発事故で中断している青森県東通村での原発建設を進めるという策が描けるかもしれないが、世の中はそれを認めるだろうか。</p>



<p>　プルサーマル発電はこの２社だけの問題ではない。日本は青森県六ヶ所村の再処理工場とMOX燃料工場が動いてないので海外企業に再処理と加工を委託していた。その価格が高いとの指摘がある。例えば、朝日新聞は２０２３年７月、財務省の貿易統計をもとに関西電力が２０２２年にフランスから輸入したMOX燃料の輸入価格がウラン燃料の１０倍近い価格だったと報じている（その時の朝日新聞社のXへの投稿を下に貼り付ける）。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><a href="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori21.png"><img decoding="async" src="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori21.png" alt="" class="wp-image-1126"/></a></figure>



<p>　国内での再処理でMOX燃料をつくることができたら、価格は安くなるだろうか。当初、７６００億円だった六ヶ所再処理工場の建設費はいまや３兆円以上に膨らみ、廃止措置などを含めた総事業費は１５兆1千億円と見込まれている。MOX燃料工場の建設費などのＭＯＸ加工事業費も２兆４千億円を超す<a href="#_edn1" id="_ednref1">[5]</a>。たぶん、日本製のMOX燃料はかなり高額だ。太陽光や風力といった再生可能エネルギーにコスト的に対抗できるわけがない。</p>



<p>　プルトニウムの需給バランスの問題も早くから指摘された。核兵器の原料にもなるため、日本は「利用目的のないプルトニウムは持たない」との原則を掲げる。この点に絡んで、電気事業連合会はこう説明する。</p>



<p>　「（再処理工場のフル稼働の時に）回収される約６．６トンのプルトニウムを消費するのに必要なプルサーマル基数が１２基であることから、２０３０年度までに１２基を目指すこととした」。フル生産からの逆算で消費する炉の数を決めているから問題ない、というわけだ。</p>



<p>　しかし、六ヶ所再処理工場の貯蔵プールは、これまでに全国の原発から運び込まれた使用済み核燃料でほぼ満杯だ。工場が稼働すれば、大手電力は「ウチの原発にある使用済み核燃料を早く処理して」と求めるだろう。一方でMOX燃料を使うプルサーマル発電が可能な原発は現在４基。１２基到達への歩みはのろい。消費できなければ生産できないはずだ。操業率を落とせば採算が悪化する。</p>



<p>　こうした難題を抱えているのに経産省は、よくぞ再処理工場の「長期利用保証」をした、と思う。やはり、柏崎刈羽原発の再稼働を狙ってのことなのだろうか。</p>







<p>（３）貯蔵割合「５０％以下に」で合意したら</p>



<p>　原発事故後、実質国有化された東京電力は、柏崎刈羽原発６、7号機の再稼働を収益改善の柱と位置付けている。経産省も再稼働について新潟県民の理解を求める説明会を始めたところだ。しかし、すでに同原発の使用済み核燃料で貯蔵プールの貯蔵割合が６号機で約９２％、7号機で約９７％。再稼働しても、数年で運転できなくなる。同原発全体でみても貯蔵割合は約８１％だ（いずれも２０２４年３月末時点）。</p>



<p>　それで柏崎刈羽原発では使用済み核燃料の貯蔵対策を進めている。使用済み核燃料を貯蔵率の高い燃料プールから低い燃料プールに移す（下に東京電力の「号機間輸送」についてのXへの投稿を貼り付ける）ほか、青森県むつ市の中間貯蔵施設に運び出そうとしていた。こうした作業と時を同じくして、経産省から再処理工場の「長期利用保証」が出されたことになる。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><a href="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori31.png"><img decoding="async" src="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori31.png" alt="" class="wp-image-1127"/></a></figure>



<p>　背景には、柏崎刈羽原発が立地する新潟県柏崎市の桜井雅浩市長の要望もあった。</p>



<p>　桜井市長は２０１９年１１月、同原発の再稼働に絡んで、「１基以上の廃炉計画をより一層明確化する」「６、７号機の使用済核燃料プールの保管量を再稼働までにおおむね８０％以下とする」など７項目を東電に求めた。</p>



<p>　このカギカッコの前者は福島原発事故で明らかになった原子炉の集中立地リスクを避けたいというものだ。後者は、使用済み核燃料は再処理のため外に運びだすという説明だったのに３０年前のものが燃料プールにあるのはおかしい、という主張だ。</p>



<p>　この二つに関し、筆者はその理屈については、なるほどと理解できた。ただ、後者の「おおむね８０％以下に」はどのようにしてできた数字なのか疑問を持った。なぜ、５０％以下や７０％以下ではないのか。柏崎市役所に尋ねると、桜井市長が柏崎市議会で理由を述べたことがあると教えてくれた。</p>



<p>　それは２０２０年４月、同市の使用済み核燃料の新税制度を議論した臨時会議での発言だった。新税は、古い燃料ほど税率を高くすることで外への搬出を促すものだ（同年１０月に導入）。市長の発言は非常に興味深い。会議録から引用する。</p>



<p>　「当初、５０％にしてくれというふうに言いました。ただ、物理的に不可能だという返事でございました。東京電力ホールディングス株式会社からの返事、国からの返事、つまりプールから取り出した核燃料を運ぶのに必要な設備、装置、国にも確認をしたんですが、難しいだろうと。今、９３％、９７％たまっているわけですから、それをいきなり５０％までにというのは難しいだろうという回答でありました。そういった意味で、（中略）核燃料サイクルの現状と照らし合わせて出した最大限の数字が８０％というところでご理解いただきたいと思います」</p>



<p>　そうだったのか。柏崎市が東京電力や国と掛け合った結果、「おおむね８０％以下に」という水準ができあがったのか。もし、桜井市長が最初に求めた「５０％に」という要求を東京電力がのんだら、どうなっただろう<a href="#_edn1" id="_ednref1">[6]</a>。</p>



<p>　各原発の使用済み核燃料の貯蔵割合の表を以下に貼り付ける（２０２４年６月２５日開催の原子力小委員会で配布された経産省資料から）が、貯蔵割合が「８０％」超の原発がかなり多い。「５０％以下」を、立地先の自治体から求められたら、大手電力の首脳の多くが真っ青になるだろう。「８０％以下」だって、相当困る数字のはずだ<a href="#_edn2" id="_ednref2">[7]</a>。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><a href="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori41.png"><img decoding="async" src="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori41.png" alt="" class="wp-image-1128"/></a></figure>



<p>　使用済み核燃料の貯蔵対策で最も切羽詰まっている状況なのは、皮肉にも原発の再稼働で先行する関西電力だろう。稼働している原発の貯蔵割合は２０２４年３月末時点で、美浜原発（福井県美浜町）が８１％、高浜原発（福井県高浜町）が８３％、大飯原発（福井県おおい町）８９％だ。このままでは数年で満杯になる。</p>







<p>（４）「約束はほご。3基は直ちに止めて」</p>



<p>　「昨年の約束もほごにされているわけであるから、次のロードマップを示すまで、それを福井県が納得するまで３基は直ちに止めて頂きたい。そこからでないと話は始まらない」</p>



<p>　「約束ができなかったということなので、今すぐ３基を止めなくてはいけない、止めなければならない、止めていただきたい」</p>



<p>　２０２４年９月９日、福井県議会の全員協議会。筆者が入手したこの時の会議記録によると、自民党の県議を含め、出席した議員の多くが、出席した関西電力副社長を、激しい口調で追及していた。「３基」とは、福井県内で稼働する運転開始から４０年超の美浜原発３号機と高浜原発１、２号機を指す。経緯を調べると、そうした怒りのわけが理解できた。</p>



<p>　福井県はかねて「発電は引き受けたが、使用済み核燃料の保管まで引き受けていない」との立場を取り、１９９０年代後半から関西電力に使用済み核燃料の県外搬出を要求した。そして２０２１年２月、関西電力は運転４０年超となる３基の再稼働をめぐる議論の中で、２０２３年末までに中間貯蔵施設の県外候補地を確定できない場合、確定できるまで、これら3基の原発の運転をしないという覚悟を福井県に伝えている。</p>



<p>　「原発を運転しない」とは、とても重たい「約束」だ。関西電力はホームページで、対外的にもその旨を表明している。<a href="#_edn1" id="_ednref1">[8]</a>ところが、関西電力はこの重たい「約束」をきちんと果たせず、２０２３年１０月、「使用済燃料対策ロードマップ」と名付けた工程表を福井県に提示したのだった。これでどうか許して、というのだろう。</p>



<p>　ポイントは４つ。①六ヶ所再処理工場への搬出②使用済MOX燃料再処理実証研究に伴う仏オラノ社への搬出③中間貯蔵施設の２０３０年ごろの操業開始に向けた準備④中間貯蔵施設搬出までの保管のため乾式貯蔵施設（本リポートの下で詳述する）の設置検討、だ。同社発表資料を以下に貼っておく<a href="#_edn2" id="_ednref2">[9]</a>。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><a href="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori51-1.png"><img decoding="async" src="http://blog.ccnejapan.com/wp-content/uploads/sites/3/2024/12/komori51-1.png" alt="" class="wp-image-1197"/></a></figure>



<p>　この工程表提示から、わずか３日後。福井県の杉本達治知事は、「全体としては一定の前進があった」と理解を示し、３基の運転継続となった。この知事判断について、「『原発を止めない』という両者の方針一致が透ける」と報じたメディアもあった。</p>



<p>　筆者も今回、改めて工程表をみてみると、かなり杜撰に思えた。整理してみる。</p>



<p>　①について、日本原燃は２０２２年9月、六ヶ所再処理工場の２６回目の完成延期を発表した。なぜ、関西電力は２７回目の延期はない、と考えたのか。六ヶ所再処理工場に依存しすぎではないか。</p>



<p>　②については、フランスへの搬出量２００トンは関西電力が当時保管していた使用済み核燃料のわずか５％余だ。関西電力はこの策を２０２３年6月に先行して発表し<a href="#_edn1" id="_ednref1">[10]</a>、「（福井県との）約束はひとまず果たされた」と一方的に宣言。さすがに主要メディアも「奇策」「詭弁」などと酷評した。</p>



<p>　③の中間貯蔵施設は具体的な地名はなし。中国電力が２０２３年８月、山口県上関町の同社所有地で関西電力と共同開発すると発表していたが、中国電力幹部が２０２３年９月、島根県県議会で、むつ市の中間貯蔵施設を例に挙げて「十数年は多分かかる」と説明。関西電力の工程表にある中間貯蔵施設の「２０３０年頃に操業開始」に照らすと時間的に厳しいことが分かった。</p>



<p>　④の乾式貯蔵施設の「乾式貯蔵施設」は、福井県がこれまで求めてきた「県外搬出」の約束と相いれない対策と言えた。</p>



<p>　案の定というべきか、２０２４年８月、日本原燃の再処理工場の２７回目の完成延期の発表を受け、つまり最大の柱がダメになったということで、関西電力は工程表を見直すと福井県側に伝えた。こうした事態に、県議会の全員協議会で「３基を止めろ」という声が噴出したのだが、関西電力は使用済み核燃料２００トンのフランスへの搬出について「県外に搬出されるという意味で、中間貯蔵と同等の意義がある」といった説明で押し通した。それで、いまも３基の稼働が続いている。</p>



<p>　関西電力は２０２４年度末までに改めて新しい工程表を示すという。どんな内容になるだろう。各方面に聞くと、中国電力の広報担当者の返答が、なにやら意味ありげだった。前記③の島根県議会での同社幹部の説明に関して、こう「釈明」したのだ。</p>



<p>　「竣工までに一定程度の期間は必要になることについて、あくまで、むつ市の中間貯蔵施設の一事例を引き合いに発言したもので、これが上関に当てはまるというものではありません」 。深読みすると、中間貯蔵施設を「２０３０年頃に操業開始」させるため、上関での突貫工事もありうるとも読める。かつて青森県むつ市の中間貯蔵施設への関西電力の参画案が浮上したことがあったが、地元の強い反発で止まっていた。いま、関西電力は両にらみで悩んでいるのかもしれない。（下に続く）</p>







<hr class="wp-block-separator has-alpha-channel-opacity"/>



<p><a href="#_ednref1" id="_edn1">[1]</a> 例えば経済産業省（<a href="https://www.aec.go.jp/kaigi/senmon/tyoki_gijyutu/siryo03/3_haifu.pdf">https://www.aec.go.jp/kaigi/senmon/tyoki_gijyutu/siryo03/3_haifu.pdf</a>のP3）、日本原燃（<a href="https://www.nuro.or.jp/pdf/20161125_03.pdf">https://www.nuro.or.jp/pdf/20161125_03.pdf</a> のP6）。</p>



<p><a href="#_ednref2" id="_edn2">[2]</a> 第41回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 原子力小委員会（2024年10月16日）の「資料３」のP９。<a href="https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/genshiryoku/pdf/041_03_00.pdf">https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/genshiryoku/pdf/041_03_00.pdf</a></p>



<p><a href="#_ednref3" id="_edn3">[3]</a> &nbsp;&nbsp;六ヶ所再処理工場の「長期利用」により、第二再処理工場は消えたのか、というと、まだ決まってないようだ。本リポートの最初に貼り付けた経産省作成の「使用済燃料の搬出先の明確化」という説明資料の最下段の（※）の後に、小さな文字で「六ヶ所再処理工場に続く再処理施設については、六ヶ所再処理工場の稼働状況、原子力発電所の稼働状況とその見通し、これを踏まえた核燃料の需要量や使用済燃料の発生量等を総合的に勘案しつつ、引き続き検討する」との一文がある。経産省の担当課にも確認したが、「１０月１6日の原子力小委員会において、『六ヶ所再処理工場に続く再処理施設については（上記と同じ表現なので省略）引き続き検討する』との考え方を事務局からお示しし、ご議論をいただきました」との返答だった。</p>



<p><a href="#_ednref1" id="_edn1">[4]</a> 青森県むつ市の「リサイクル燃料貯蔵」に使用期間について確認したところ、「弊社は、使用済燃料を再処理するまでの間、一時的に貯蔵する施設であり、最初の金属キャスクが搬入されてから、５０年後までに搬出することとしています。従いまして、５０年を経ないで搬出される燃料が大半になります」との回答だった。筆者がさらに「２０年、３０年で搬出することもありえるのか」と尋ねたところ、「搬出については、２０年でも３０年でも制約はございません」ということだった。ただ、経産省が六ヶ所再処理工場の長期利用にわざわざ取り組むということは、４０年～５０年の中間貯蔵を意図しているのではと筆者はみている。と同時に、「５０年を経ない」のなら「一時的」という解釈になるのかと驚く。</p>



<p><a href="#_ednref1" id="_edn1">[5]</a> 使用済燃料再処理・廃炉推進機構のホームページから。<a href="https://www.nuro.or.jp/pdf/20240621_3.pdf">https://www.nuro.or.jp/pdf/20240621_3.pdf</a></p>



<p><a href="#_ednref1" id="_edn1">[6]</a> 桜井市長が求めた廃炉判断の期限の前倒しを東京電力が受け入れたため、桜井市長は２０２４年8月下旬、「（東電からの再稼働の）要請に応えられる段階に至った」と語り、容認姿勢を示した。</p>



<p><a href="#_ednref2" id="_edn2">[7]</a> 第39回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 原子力小委員会（2024年6月25日）の資料２のP16。<a href="https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/genshiryoku/pdf/039_02_00.pdf">https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/genshiryoku/pdf/039_02_00.pdf</a></p>



<p><a href="#_ednref1" id="_edn1">[8]</a> 関西電力ホームページから。<a href="https://www.kepco.co.jp/ir/brief/disclosure/pdf/kaiji20210212_1.pdf">https://www.kepco.co.jp/ir/brief/disclosure/pdf/kaiji20210212_1.pdf</a></p>



<p><a href="#_ednref2" id="_edn2">[9]</a> 関西電力の２０２３年１０月１０日の発表資料。<a href="https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2023/pdf/20231010_1j.pdf">https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2023/pdf/20231010_1j.pdf</a></p>



<p><a href="#_ednref1" id="_edn1">[10]</a> 関西電力の２０２３年６月１２日の発表資料。<a href="https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2023/pdf/20230612_1j.pdf">https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2023/pdf/20230612_1j.pdf</a>　なお、この関西電力の発表について、西村康稔経産相（当時）は記者会見で「関西電力が福井県にこれまでしてきた約束を実現する上で重要な意義があると考えております（中略）今回の対応は、使用済燃料の海外搬出という意味で中間貯蔵と同等の意義があります」などと評価した。<a href="https://www.meti.go.jp/speeches/kaiken/2023/20230613001.html">https://www.meti.go.jp/speeches/kaiken/2023/20230613001.html</a></p><p>The post <a href="https://www.ccnejapan.com/column/16485/">【寄稿】核燃サイクル回すための「約束」、期限守れず、根拠怪しく／使用済み核燃料の置き場が足りない！（上）</a> first appeared on <a href="https://www.ccnejapan.com">原子力市民委員会 Citizens' Commission on Nuclear Energy</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
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		<title>原子力市民委員会 声明「熊本地震を教訓に原子力規制委員会は新規制基準を全面的に見直すべきである」を発表、記者会見・意見交換会を開催しました</title>
		<link>https://www.ccnejapan.com/press/6794/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[CCNE事務局]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 17 May 2016 06:45:55 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[プレスリリース]]></category>
		<category><![CDATA[伊方原発]]></category>
		<category><![CDATA[原子力技術・規制部会]]></category>
		<category><![CDATA[原子力規制委員会]]></category>
		<category><![CDATA[声明]]></category>
		<category><![CDATA[川内原発]]></category>
		<category><![CDATA[津波]]></category>
		<category><![CDATA[熊本県]]></category>
		<category><![CDATA[規制基準]]></category>
		<category><![CDATA[避難]]></category>
		<category><![CDATA[高浜原発]]></category>
		<category><![CDATA[鹿児島県]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2025/03/press.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>原子力市民委員会 「声明：熊本地震を教訓に原子力規制委員会は新規制基準を全面的に見直すべきである」 を発表、記者会見・意見交換会を開催しました 　原子力市民委員会は2016年5月17日、「声明：熊本地震を教訓に原子力規制 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2025/03/press.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><div align="center">
<strong><span style="font-size: medium;">原子力市民委員会<br />
「声明：熊本地震を教訓に原子力規制委員会は新規制基準を全面的に見直すべきである」<br />
を発表、記者会見・意見交換会を開催しました</span></strong></div>

<p style="padding-left: 15px;">　原子力市民委員会は2016年5月17日、「声明：熊本地震を教訓に原子力規制委員会は新規制基準を全面的に見直すべきである」を原子力規制委員会宛てに提出し、発表記者会見・意見交換会を開催しました。<br />
　声明および当日発表資料を掲載いたします。</p>
<p>　　　　<a href="https://www.ccnejapan.com/download/20160517_CCNE.pdf" target="_blank">「声明：熊本地震を教訓に原子力規制委員会は新規制基準を全面的に見直すべきである」</a><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2013/04/pdficon_s.png" alt="pdficon_s" class="alignnone middle size-full wp-image-722" height="16" width="16"></a></p>
<p>　　　　<a href="https://www.ccnejapan.com/download/documents/2016/20160517_CCNE_yoshioka.pdf" target="_blank">吉岡斉氏発表資料</a><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2013/04/pdficon_s.png" alt="pdficon_s" class="alignnone middle size-full wp-image-722" height="16" width="16"></a>　<a href="https://www.ccnejapan.com/download/documents/2016/20160517_CCNE_tateishi.pdf" target="_blank">立石雅昭氏発表資料</a><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2013/04/pdficon_s.png" alt="pdficon_s" class="alignnone middle size-full wp-image-722" height="16" width="16"></a>　<a href="https://www.ccnejapan.com/download/documents/2016/20160517_CCNE_tsutsui.pdf" target="_blank">筒井哲郎氏発表資料</a><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2013/04/pdficon_s.png" alt="pdficon_s" class="alignnone middle size-full wp-image-722" height="16" width="16"></a>　<a href="https://www.ccnejapan.com/download/documents/2016/20160517_CCNE_goto.pdf" target="_blank">後藤政志氏発表資料</a><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2013/04/pdficon_s.png" alt="pdficon_s" class="alignnone middle size-full wp-image-722" height="16" width="16"></a></p>
<div align="center"><a href="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2016/05/IMG_2892.jpg" rel="attachment wp-att-6828"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2016/05/IMG_2892-300x225.jpg" alt="IMG_2892" width="300" height="225" class="alignnone size-medium wp-image-6828" srcset="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2016/05/IMG_2892-300x225.jpg 300w, https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2016/05/IMG_2892.jpg 605w" sizes="auto, (max-width: 300px) 100vw, 300px" /></a> <a href="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2016/05/IMG_2871.jpg" rel="attachment wp-att-6827"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2016/05/IMG_2871-300x225.jpg" alt="IMG_2871" width="300" height="225" class="alignnone size-medium wp-image-6827" srcset="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2016/05/IMG_2871-300x225.jpg 300w, https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2016/05/IMG_2871.jpg 605w" sizes="auto, (max-width: 300px) 100vw, 300px" /></a><br />
<a href="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2016/05/S0192075.jpg" rel="attachment wp-att-6829"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2016/05/S0192075-300x225.jpg" alt="S0192075" width="300" height="225" class="alignnone size-medium wp-image-6829" srcset="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2016/05/S0192075-300x225.jpg 300w, https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2016/05/S0192075.jpg 605w" sizes="auto, (max-width: 300px) 100vw, 300px" /></a> <a href="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2016/05/DSC06166.jpg" rel="attachment wp-att-6826"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2016/05/DSC06166-300x200.jpg" alt="SONY DSC" width="300" height="200" class="size-medium wp-image-6826" srcset="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2016/05/DSC06166-300x200.jpg 300w, https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2016/05/DSC06166.jpg 689w" sizes="auto, (max-width: 300px) 100vw, 300px" /></a><br />
（写真：原子力市民委員会事務局）<br />
　<br />
<iframe loading="lazy" width="597" height="336" src="https://www.youtube.com/embed/g8izzywsg74" frameborder="0" allowfullscreen></iframe><br />
（映像：<a href="https://www.youtube.com/channel/UCsFcN5t3EpFTAkT-I2qMPkw/videos" target="_blank">UPLAN</a>）
</div>
<p>
<img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.ccnejapan.com/wp-content/uploads/2014/12/line-gray.gif" alt="line-gray" width="633" height="3" class="alignnone size-full wp-image-4638" /><br />
</p>
<div align="right">2016年5月17日</div>
<div align="center"><strong><span style="font-size: large;">声明：熊本地震を教訓に原子力規制委員会は　　<br />
　　 新規制基準を全面的に見直すべきである<br />
</span></strong></div>

<div align="right">原子力市民委員会　　　　　　　　　　　　　　　<br />
座　　長：吉岡　斉　　　　　　　　　　　<br />
座長代理：大島堅一、島薗　進、満田夏花　<br />
委　　員：荒木田岳、大沼淳一、海渡雄一、<br />
　　　　　後藤政志、筒井哲郎、伴　英幸、<br />
　　　　　武藤類子　　　　　　　　　　　
</div>
<p style="padding-left: 20px;"><u>１．熊本地震によって噴出した九州電力川内原発停止要求</u><br />
　4月14日に始まった熊本地震はいまだ終息に至っていない。5月16日13時30分現在、死者49名、関連死者20名、安否不明1名、重軽傷者1.664名、避難者10,305名となっている。亡くなられた方々に哀悼の意を捧げるとともに、被災された全ての方々が一日も早く健康回復と生活再建を実現されるよう願っている。<br />
　今回の熊本地震を契機に、原子力発電への国民の不安が高まっている。とりわけ九州電力川内原子力発電所１・２号機の運転停止を、九州電力や原子力規制委員会に対して要求する動きが、九州の住民たちを中心に広がっている。熊本地震による薩摩川内市の震度は最大４にとどまり、川内原発の地震計の測定値も原子炉自動停止の基準をかなり下回っているが、川内原発は熊本地震の震源域の比較的近くにあり、その近傍には出水断層帯、市来断層帯、甑（こしき）断層帯が分布している。<br />
　熊本地震にみられるような、ある断層帯での地震が周囲の断層帯を刺激して連鎖的に震源域が広がっていくというパターンは、従来、あまり注目されていなかった。まず4月14日夜には、日奈久（ひなぐ）断層帯の高野－白旗区間の約18kmの断層が動き、M6.5、最大震度７を記録した。次いで4月16日未明には、布田川（ふたがわ）断層帯の布田川区間から宇土区間にかけての長さ27kmの断層が動き、今回の熊本地震で最大のM7.3、震度７を記録した。さらに震源域は布田川断層の北東にある大分県の別府－万年山（はねやま）断層帯にも広がった。今後熊本地震が川内原発近辺の断層帯の地震を誘発する恐れがないとは言えない。地下に隠れていた断層が動いて地表に現れるかも知れない。住民たちの不安は杞憂であるとは言い難い。むしろ、われわれがまだまだ自然現象の全容を理解していないという事実をこそ認識すべきである。<br />
　原子炉を一時停止しておくことは、地震に対して有効な方策である。それにより運転中に激しい地震動に襲われるのに比べて、過酷事故発生のリスクを大幅に減らすことができる。なぜなら激烈な地震動により制御棒の原子炉への挿入に失敗するリスクをゼロにできるからである。また原子炉内の核燃料の発熱量も格段に小さくなっているため、不幸にして異常事態が発生した場合でも、核燃料溶融に至るまでに冷却注水を行うための対処時間を相対的に長く確保できるからである。そして運転停止期間中に職員や周辺住民の防災訓練を重ねておけば、いざという時の対処を円滑に行うことができる。</p>
<p style="padding-left: 20px;"><u>２．熊本地震によって露呈した原子力安全規制の欠陥</u><br />
　しかし、私たち原子力市民委員会は、熊本地震が鎮静化するまでに限り川内原発１・２号機を一時停止するというかたちで、今回の事態に対処することだけで十分であるとは考えない。むしろ、原子力発電所の安全をもともと保証していなかった原子力規制委員会の新規制基準の欠陥が、今回の熊本地震によって一層明白となったので、一刻も早く新規制基準を見直すべきと考える<span style="font-size: x-small;">（※）</span>。熊本地震自体は、すでに沈静化しつつあるとの見方もあるが、川内１・２号機は十分な安全性が確保されていないのであるから、新規制基準の欠陥が解消されるまで、その設置変更許可を凍結し、新たな基準ができるまで無期限に停止させるべきである。また原子力規制委員会は、関西電力高浜３・４号機、１・２号機および四国電力伊方３号機に対する設置変更許可を凍結し、バックフィットルールに則り新たな規制基準のもとで必要な審査を進めるべきである。これが私たち原子力市民委員会の基本的考え方である。<br />
それでは熊本地震によって露呈した原子力安全規制の欠陥とは、具体的にどのようなものだろうか。以下の２点が決定的に重要である。第１は、防災・避難計画の実効性がないことである。第２は、耐震設計審査基準が甘いことである。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><span style="font-size: x-small;">（※）原子力市民委員会は、2014年7月9日に「見解：川内原発再稼働を無期凍結すべきである」（www.ccnejapan.com/?=3489）を発表し、新規制基準に基づく川内原発の再稼働は容認できないことを明らかにした。今回の声明で指摘する問題点のほとんどは、2014年の「見解」で指摘していた。</span></p>
<p style="padding-left: 20px;"><u>２－１．防災・避難計画の実効性</u><br />
　現在の防災・避難計画の最大の欠陥は、過酷事故の際に周辺住民の安全を守るための実効性ある地域防災計画が、原発の建設・運転を許可する際の法律上の要件となっていないことである。地域防災計画の策定・実施については、自治体（都道府県、市町村）が直接的な責任を負うことになっている。本来は事業者が立案し自治体と協議したうえで合意したものを原子力規制委員会に申請し審査を受けるべきだが、原子力規制委員会が有効性をチェックして合否の判定を行う法令上の仕組みがない。現状では、原子力規制委員会は地域防災計画作成のための簡単な指針（「原子力災害対策指針」）を公表し、自治体に具体的計画の作成を丸投げしているだけである。さらに、政府の原子力防災会議が、自治体の防災・避難計画を無批判に追認することで、自治体の首長は、防災・避難計画の実効性確認の責任を政府に転嫁している。このような曖昧な手続きを根本的にあらため、原子力規制行政として、防災・避難計画を検証することを、原発の建設・運転等の許認可に際しての法律上の要件とする必要がある。<br />
　残念なことに今まで自治体から提出された「地域防災計画（原子力災害対策編）」は、鹿児島県のものをはじめとして全く現実性がない。川内原発の30km圏内の住民は23万人あまりである。それに原発従業員数千人が加わる。こうした人々について原発過酷事故時の効果的な避難を成功させるには、「防災・避難インフラ」（避難先、避難手段、避難・防災組織、情報の伝達・共有等）が完全な機能を果すことが不可欠である。<br />
　だが周知のように2011年の福島原発事故では「防災・避難インフラ」が、地震・津波・放射能によって長時間にわたり麻痺した。今日の地域防災計画はみな、福島原発事故の教訓をほとんど真摯に受け止めていない。周辺自治体、病院や福祉施設、バスなどの輸送業者、警察、自衛隊などからの協力を得て、道路や通信などのインフラが十分に機能することをあてにした今日の防災・避難計画は、まさに絵に描いた餅というべきものだ。特に重大な欠陥は、要援護者（高齢者、入院患者、介護施設入所者等）の受入先と、避難の具体的手順が決まっていないことである。加えて、原子力事故においては、被災者の避難や輸送にあたる輸送業者、福祉関係者、自治体職員なども被ばくの危険にさらされるが、一般の労働者に被ばくを強要するような作業を課せられるのかという問題も未解決のままである。警察官、消防士、自衛官は、一般の労働者とは別に議論するべきかもしれないが、被ばく作業を強要してよい理由はない。この点については原発作業員(協力会社社員・労務者等)も同様であるが、どのような状況であれば、労働者の危険回避のための職場放棄が許されるのかということも含め、何ら規定がないことは、重大な問題である。<br />
　さらに、今回の熊本・大分地震で露呈したのが、原子力規制委員会による「原子力災害対策指針」および川内原発の防災計画では、地震と原子力災害という複合災害には対応できないということである。現在の指針や防災計画においては、屋内退避に過度に依存したものとなっている。たとえば、指針ではPAZ（予防的防護措置を準備する区域＝原発からおおむね5km圏内）以外は、空間放射線量率が相当な高濃度にならない限り、屋内退避により被ばくを防護するということになっているが、今回の熊本地震のように、地震で家屋が崩壊または屋内にとどまることが危険な状況では、屋内待避に依存した防災計画では無力であるばかりか、むしろ危険性を高め、混乱をまねくものと言わざるを得ない。<br />
　この様に多くの問題をはらんだ防災・避難計画を野放しにしないために、国民環視のもとでの原子力規制委員会による厳しい審査が必要である。もちろん国土が細長く平地が少ない日本では、幹線以外の道路が狭く曲がりくねったものとなるのは避けがたい。そこを自然災害が襲えば道路は寸断され人々は逃げ場を失う。道路以外の「防災・避難インフラ」も、日本では自然災害に対してきわめて脆弱となっている。自然災害と原子力発電所事故が重なる複合災害時において、住民の大量避難が困難をきわめることは誰でも容易に理解できる。あらゆる地域防災計画が机上の空論となることは必然である。すなわち、多くの被災者を置き去りにすることを暗黙の前提とした防災・避難計画しか立てることができないと考えられるが、そのようなものを防災・避難計画として容認して良いのだろうか。</p>
<p style="padding-left: 20px;"><u>２－２．新規制基準の甘さ</u><br />
　原子力規制委員会が定めた新規制基準は、事故対策組織を形式的に整備することと、ハードウェアの追加設置といった部分的改善を経営的に支障ない範囲内で行えば、全ての既設原発が合格できるよう周到な配慮のもとに策定されたものであり、その意味で本質的に甘い規制基準である。それをクリアしても原発の安全性は保証されない。<br />
　今回の熊本地震でとくに問題となったのは、耐震設計審査基準の不十分さである。従来（2006年）の耐震設計審査指針は、福島原発事故を踏まえて一定程度改善された。何よりも津波対策が、新規制基準に組み込まれたことは評価できる。また活断層が耐震重要施設の直下にある場合は設置許可を出さないとしたことも評価できる。だがそれ以外についてはわずかな改善にとどまっている。たとえば基準地震動Ss（地震学及び地震学的見地から施設の供用期間中に極めてまれではあるが発生する可能性があり、施設に大きな影響を与えるおそれがあるとして、原子力規制委員会が認め、耐震設計の評価に用いるもので、それを上回る地震動が生起する可能性は残る）については多くの原発で引き上げられた。たとえば川内原発では解放基盤面で560ガルから620ガルとなった。<br />
　しかし、基準地震動Ssは引き上げられたものの、設備の補強はほとんどなされていない。その理由は不明である。耐震設計評価は仮定に仮定を重ねて行うもので、情報公開請求をしても肝心の箇所は白抜き（又は黒塗り）となっており、いわば白紙（又はブラックボックス）であり、第三者による検証が不可能である。また大掛かりな補強工事を不要とするために安全率の切り下げが行われている疑いも濃厚である。そもそも基準地震動が、原子力発電所の近傍で起こる可能性のある、施設に大きな影響を与える地震の平均像を基礎として、それに地域特性などを考慮した修正を事業者自身が｢適切に｣加えることで決められていることも批判の余地がある。基準地震動を上回る地震が近年頻発していることは、その決め方が地震動の過小評価を導きがちであり、「残余のリスク」の「残余」を広く残したために、それが日常的に顕在化していることを強く示唆する。<br />
　しかも今回の熊本地震は、今までの基準地震動Ssに対する設計方針の根幹部分の限界を露呈させている。それは単一の大きな地震動に、原子力施設が耐えればよいという考え方に立っていることである。つまり基準地震動Ssが襲ってきても、原子炉施設から大量の放射能が漏れる事態とならないよう、重要施設（原子炉冷却材圧力バウンダリを構成する機器・配管系、使用済み燃料を貯蔵するための施設など）について耐震設計上の重要度Sクラスを満たすよう義務づけている。ここで重要度Ｓクラスの設備は、基準地震動Ssによって設備に塑性変形(変形が完全に元に戻らない状態)が生じても、機器、配管などが破損して安全機能を失わなければ良いとされている。ところが熊本地震では、益城町（ましきまち）において震度7の地震動が繰り返し襲うなど、「繰り返し地震」が起きている。各々の地震動が弾性範囲（地震力が除去されれば元の状態に戻る範囲）にとどまれば、それが数回程度襲来しても危険とまでは言えない。しかし基準地震動未満でも弾性範囲をこえる地震動に繰り返し晒されれば、施設の安全機能が損なわれる恐れがある。熊本地震で1回目の地震動に耐えても2回目以降の地震動で倒壊した建物は少なくない。それと同様のことが原子炉施設でも起こりうる。<br />
　原子力規制委員会は「繰り返し地震」を前提として耐震設計審査基準を全面的に見直すべきである。基準地震動Ssに対して耐震設計上の重要度Sクラスの施設は塑性変形を許容しないなどの規制の厳格化を検討する必要がある。（なお、Sクラスの施設を狭く限定していることも問題である。たとえば外部電源系は建築基準法の通常の建築物と同じCクラスとされているが、東日本大震災では地震による深刻な被害を受けた。福島第二原発ではわずか1系統だけ生き残った外部電源系統を頼りに、危機に陥った4基の原子炉を安定状態に導くことができた。原子力規制委員会はこの教訓から何を学んだのか。）</p>
<p style="padding-left: 20px;"><u>３．原子力規制委員会のなすべきこと</u><br />
　原子力規制委員会は4月18日の臨時会議で、現状において川内原発の運転を停止する必要がないとの見解を示し、今までその見解を変えていない。その理由は、以下3点である。<br />
（１）熊本地震による川内原発の地震動が今まで数ガルから十数ガルにとどまっていること。<br />
（２）現在地震が発生している布田川断層帯と日奈久断層帯の２つの断層帯が連動した場合でも地震動は100ガル程度にとどまる。<br />
（３）まだ見つかっていない活断層が原発近傍で動いたと仮定した場合の上限として設定された地震動（基準地震動）620ガルが起きても安全は保たれる。<br />
　１番目と２番目は結果論であり、さておくとして、３番目の理由は根拠不十分である。前述のように基準地震動は過小評価である可能性が高く、近年何度もそれを上回る地震動が発生しているからである。またその地震動に原子炉施設が耐えられるかどうかは、仮定に仮定を重ねた机上の計算で確認されているだけである。さらに「繰り返し地震」を考慮すると、それを想定していない従来の基準をもとに「安全が保たれる」とする見解には説得力がない。<br />
　原子力規制委員会のなすべきことは、川内１・２号機の安全宣言を出すことではない。熊本地震によって明らかになった新規制基準の欠陥を解消すべく、迅速な行動を起こすことである。<br />
　その第１は、防災・避難計画を原子力規制委員会の規制要件とし、必要な指針・ガイドを整備し、厳しい適合性審査の対象とすることである。第２は、耐震設計審査基準を全面的に見直すことである。基準地震動の見直しにおいては、現行の策定方式は基準地震動を作為的に小さな数字とする余地が大きいが、それを抜本的に正す必要がある。とくに「震源を特定しない地震動」の想定を実質的にM6.5まででよいとしている規定は根拠薄弱である。それを改めた上で、「繰り返し地震」にも対応できるようにすることである。この２点に関する新規制基準の改定が済むまで、原子力発電所の安全性は保証されていないのであるから、原子力規制委員会は運転中の川内１・２号機について停止を要請するのが本来の責務である。<br />
　原子炉等規制法64条には、原子炉等による災害発生の急迫した危険がある場合において、災害を防止するため緊急の必要があると認めるときは、災害を防止するために原子炉等の使用の停止、その他必要な措置を講ずることを命ずることができる、という規定がある。つまり原子力規制委員会は九州電力に対して川内１・２号機の運転停止を命令する権限を有しているのである。熊本地震の現在の状況が、「急迫した危険」という条件を満たすかどうかに議論の余地があるとすれば、命令ではなく法的根拠によらない要請が穏当なところかもしれない。そのうえで、原子力規制委員会は新規制基準の改定を進めるに際して、「急迫した危険」が何を指すのかのガイドラインも策定しておくべきである。</p>
<div align="right">以上</div>
<p>　</p><p>The post <a href="https://www.ccnejapan.com/press/6794/">原子力市民委員会 声明「熊本地震を教訓に原子力規制委員会は新規制基準を全面的に見直すべきである」を発表、記者会見・意見交換会を開催しました</a> first appeared on <a href="https://www.ccnejapan.com">原子力市民委員会 Citizens' Commission on Nuclear Energy</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
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