『原発ゼロ社会への道 2017 ― 脱原子力政策の実現のために』

point A4版 本文312頁
point ISBN:978-4-9907828-2-5
point 並製本版:通常価格 1,500円(税込) / 10冊以上=1200円(税込)

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第1章 東電福島原発事故の被害と根本問題
1.0 第1章の総説
 1.0.1 大綱2014 からの展開
 1.0.2 第1章の構成と力点
 1.0.3 今回あつかえなかった問題群
1.1 「復興」の名のもとの帰還促進政策
 1.1.1 避難者数の現状
 1.1.2 避難指示解除の意思決定のあり方
 1.1.3 自主避難者の切り捨て政策
1.2 健康影響と社会・心理的影響
 1.2.1 概況── 子どもたちの甲状腺がん
    を中心に
 1.2.2 ヒトの健康に関わるリスク論の考え
    方について
 1.2.3 社会・心理的影響
 1.2.4 被災者を苦しめているもの
1.3 問われぬ責任と当事者不在
 1.3.1 事故を発生させた責任
 1.3.2 事故の被害を拡大させた責任
 1.3.3 事故後に流布された「安全神話」
 1.3.4 当事者不在
 1.3.5 被ばくのタブー化
1.4 法制度の欠陥
 1.4.1 原発事故賠償の問題点
 1.4.2 骨抜きにされた「原発事故子ども
    ・被災者支援法」
 1.4.3 ゾーニングの失敗
 1.4.4 放射性物質を規制する法的枠組み
    の欠如
1.5 必要とされる法制度と体制
 1.5.1 新たな立法の必要性
 1.5.2 あるべき行政の体制
 1.5.3 復興行政の総括の必要性
コラム 国際法上の「国内避難民(IDPs)」
    としての原発事故避難者
コラム 東電幹部の刑事責任は明らかに
コラム 特定避難勧奨地点~住民は「地区」
    指定を望んだが…
コラム 汚染地区の山林火災とモニタリング
     体制
コラム 富岡町から避難した6年間から考える

第2章 福島第一原発事故現場の実態と後始末
2.0 第2章の総説
 2.0.1 大綱2014の第2章の主要論点、
    主要提言
 2.0.2 その後の年次報告(2015と2016)
    および特別レポートでの展開
 2.0.3 原子力市民委員会の主張・提案と
    現状との乖離
 2.0.4 第2章の構成と力点
2.1 福島第一原発事故の未解明問題
 2.1.1 事故調査をめぐる全般的な状況
 2.1.2 セシウムボールの発見が意味する
    もの
2.2 事故現場の現状
 2.2.1 サイトの現状
 2.2.2 組織体制の現状
2.3 「中長期ロードマップ」の現状と代案
 2.3.1 非現実的な「中長期ロードマップ」
 2.3.2 代案『100年以上隔離保管後の
    後始末』
2.4 被ばく労働の実態
 2.4.1 現場作業員数、勤務形態および契約
    の実態
 2.4.2 被ばく量の推移
 2.4.3 人材育成と作業計画の整合性

第3章 核廃棄物政策の課題
3.0 第3章の総説
 3.0.1 核廃棄物政策に関する原子力市民
    委員会の取り組みの経過
 3.0.2 原子力市民委員会の主張・提言と
    核廃棄物政策の現状
 3.0.3 第3章の構成
3.1 事故廃棄物
 3.1.1 核燃料デブリ
 3.1.2 汚染水
 3.1.3 敷地内や近傍の高濃度汚染物質
 3.1.4 事故由来放射能汚染物質
3.2 核燃料サイクル
 3.2.1 高速増殖炉・高速炉
 3.2.2 再処理
 3.2.3 プルトニウム
3.3 通常運転由来の廃棄物
 3.3.1 高レベル放射性廃棄物
 3.3.2 使用済み核燃料
 3.3.3 プルサーマルと使用済みMOX燃料
 3.3.4 廃炉廃棄物
コラム 日米原子力協定
    展望の見えない国内ウラン濃縮

第4章 原子力規制の実態となし崩しの
    再稼働

4.0 第4章の総説
 4.0.1 大綱2014 および年次報告2015、
    2016 における要点
 4.0.2 第4章の構成と力点
4.1 3.11 以降の再稼働手続きはどう進めら
  れたか
 4.1.1 日本における原発稼働数の推移
 4.1.2 福島原発事故後の民主党政権における
    原発政策
 4.1.3 自公政権移行後の原発政策
 4.1.4 急激な「脱原発」から、なし崩しの
    原発再稼働へ
 4.1.5 整合性のとれた政策体系の構築こそ
    が将来への責任
4.2 地震・津波・火山など自然災害への対策
 4.2.1 地震について
 4.2.2 津波について
 4.2.3 火山について
4.3 新規制基準の欠落項目と杜撰な適合性
  審査
 4.3.1 立地審査指針を採用すべきである
 4.3.2 不確実さに満ちた過酷事故対策は
    認めるべきでない
 4.3.3 水蒸気爆発のリスクをはらむ過酷
    事故対策は認めるべきではない
 4.3.4 水素爆発防止の評価を厳正に行う
    べきである
 4.3.5 労働安全衛生規則に反する溶融
    炉心の水中冷却・貯留方式と水素
    燃焼装置
 4.3.6 非常用取水設備の耐震クラスの誤
    りを正すべきである
 4.3.7 耐震評価不正の疑いのある美浜
    3号機の工事計画認可を取り消す
    べきである
 4.3.8 老朽化原発と40年運転規制
 4.3.9 原発への武力攻撃対策(いわゆる
    テロ対策)
4.4 原発の安全とリスク評価
 4.4.1 原発と一般産業の違い
 4.4.2 「確率論的リスク評価」の手法
 4.4.3 原発における安全設計の考え方
 4.4.4 原発事故の特徴
4.5 原子力規制委員会の判断基準、行政
  機関としての振る舞い
 4.5.1 新規制基準の策定と適合性審査
    での規制委の判断基準と振る舞い
 4.5.2 検査制度の見直し
 4.6 原発訴訟と司法判断
 4.6.1 原発訴訟の現状
 4.6.2 福島原発事故後の原発訴訟の変化
 4.6.3 福井地裁、大津地裁の判断
 4.6.4 福島第一原発事故以前の司法判断の
    復活
 4.6.5 今後の原発訴訟と司法判断
4.7 原子力防災
 4.7.1 緊急時原子力防災体制のしくみ
 4.7.2 政府中央の原子力防災体制の見直し
 4.7.3 地方の原子力防災体制の見直し
 4.7.4 地方の原子力防災計画に対する厳
    しい審査
 4.7.5 原子力事業者の避難計画の必要性
 4.7.6 放射線モニタリングと放射能拡散
    予測の重要性
 4.7.7 高濃度汚染後の避難は不合理
4.8 原子力安全規制と自治体の役割
 4.8.1 原発の安全と自治体同意をめぐる
    論点
 4.8.2 福島原発事故以降の原発再稼働と
    自治体の動き
 4.8.3 自治体同意の法的根拠を明確にす
    るべきである
 4.8.4 現状の法制度でも自治体ができる
    はずのこと
コラム 免震重要棟は耐震建屋では代用
    できない

第5章 原発ゼロ時代のエネルギー
    政策の展望

5.0 第5章の総説
 5.0.1 大綱2014 の提言内容
 5.0.2 年次報告および特別レポート
 5.0.3 現実との乖離── 原発ゼロ行程の
    実現を妨げる原発延命政策
 5.0.4 第5章の構成と力点
5.1 原子力とエネルギー政策
 5.1.1 原発ゼロを前提としたエネルギー
    政策への課題
 5.1.2 原発のコスト~政府試算のカラク
    リと実績値
 5.1.3 電力自由化と再生可能エネルギー
    への影響
 5.1.4 気候変動対策と原子力発電
5.2 原子力延命政策
 5.2.1 原発延命政策の全体像
 5.2.2 原賠法「改正」の問題点
 5.2.3 特殊な原発会計── 原則に反する
    託送料上乗せ
5.3 原発ゼロ地域への転換
 5.3.1 原発立地地域の経済と財政の実態
 5.3.2 脱原発にともなう立地地域の経済
    財政転換
5.4 世界の原発と原子力産業の行く末
 5.4.1 世界の原発事業の動向
 5.4.2 原子力産業の不振と将来性
 5.4.3 転換されるべき原発輸出路線
コラム ジャーナリズムの社会的責任

終章 原発ゼロ社会を創造するために
6.1 原発ゼロ社会はどこが好ましいのか
 6.1.1 原発ゼロ社会とは何か
 6.1.2 「3E+S」の観点からみた原子力
    発電
 6.1.3 万人を不幸にする原子力発電
6.2 原発ゼロ社会をいかに構築するか
 6.2.1 脱原発の公論形成へ向けて
 6.2.2 原子力複合体の抵抗
 6.2.3 原子力政策転換への道筋