【5/15(木)・6/5(木)】 ICRP勧告について学び検討する連続ウェビナー 第10回/第11回 ICRP 低線量・率における固形がんリスク評価に関する科学的知見・刊行物(案)の問題点

ICRP 低線量・率における固形がんリスク評価に関する科学的知見・刊行物(案)の問題点(総論編・各論編)

もくじ

開催のお知らせ

放射線防護の民主化フォーラム 主催、原子力市民委員会 共催> 

放射線被ばくの健康影響評価にあたって原爆被爆者の分析結果は重要です。

しかし、ICRPの1990年および2007年の基本勧告では、同じ被ばく量でも、低線量を長期に渡って被ばくする場合(低線量・低線量率被ばく)、健康への影響が1/2になるとしています(DDREF: Dose and Dose Rate Effective Factor=2)。

しかし、近年の原発労働者の分析など(例えばINWORKS)からも、原爆被爆者の分析と類似したリスク係数が得られており、その妥当性が問われています。

ICRPのタスクグループ91は、DDREF=2の妥当性の根拠となる科学的知見をまとめた刊行物(案)を公開し、2025年6月13日まで、パブリックコメントを募集しています。
この刊行物(案)は、1/2に割り引くこと(DDREF=2)の妥当性そのものではなく、その前提となる低線量被ばく(Low Dose:100mSv以下)、低線量率被ばく(Low Dose
Rate:0.1mGy/分)に関する関連研究からの知見をまとめています。

過去の評価と比べて、不確実性は減ったとしていますが、近年の疫学研究だけではなく、細胞レベル、動物実験レベルの研究と統合すると称して、健康影響を1/2に割り引くことが妥当であることにつながる内容となっています。

刊行物(案)は、テクニカルな内容ですが、総論編と各論編に分けて、根本的な問題点(100mSvで区切ることの妥当性、動物実験などを考慮することの問題点など)、個別の問題点を論じます。

詳細は下記からご覧下さい。関連資料やプレゼンテーション資料もこちらで公開予定です。 https://sites.google.com/view/democratize-rp/home/icrp_webinar

第10回 ICRP 低線量・率における固形がんリスク評価に関する科学的知見・刊行物(案)の問題点 (総論編)

  • 日 時: 2025年5月15日(木)17:00~18:00
  • 場 所: オンライン開催(zoom)
  • プログラム:
    • 「刊行物(案)の概要と放射線防護における位置づけ」
      濱岡 豊 (慶應大学教授、CCNE福島原発事故部会)
    • 「刊行物(案)の本質的な問題点(仮題)」
      津田敏秀さん(岡⼭⼤学⼤学院環境⽣命科学研究科・特命教授)
    • <Q&A>

第11回 ICRP 低線量・率における固形がんリスク評価に関する科学的知見・刊行物(案)の問題点(各論編)

  • 日 時: 2025年6月5日(木)17:00~18:00
  • 場 所: オンライン開催(zoom)
  • プログラム:
    • 「刊行物(案)の問題点・各論」
      濱岡 豊 (慶應大学教授、CCNE福島原発事故部会)
    • [ 刊行物(案)にコメントのある方々から ]
    • [ Q&A ]

申し込み

下記よりお申込みください。一度登録いただけば、2回とも参加可能です。
https://keio-univ.zoom.us/meeting/register/ah08Y9dgTVOHy22IF8qJGw#/registration

上記ページに氏名、メールアドレスを入力すると、アクセスに必要な情報が    送信されます。送信されない場合、メールアドレスが正しいか確認して下さい。

(この企画の動画は、必要な編集等をしたのちに、後日公開予定です。ZOOMでの表示名などは、ご自分で差し支えないようにご設定ください)

※ 案内が届かない場合は、email◎ccnejapan.com(◎は@に変えてください)までお知らせください。

お問い合わせ:email◎ccnejapan.com[◎を@に変えてください] TEL/FAX 03-6709-8083

ICRP勧告について学び検討する連続ウェビナーの開催について

福島原発事故後に適用された年間20mSv基準などのもとになったICRP(国際放射線防護委員会)の基本勧告が、2030年頃に改訂される予定です。

そのICRPが2023年11月6~9日の間、東京で総会(ICRP2023)を開きました。総会にあたり、被災者や市民、事故後の状況を把握する日本の研究者が広く参加し、事故の経験を踏まえた放射線防護のあり方を検討できる場となるよう、私たちはICRPに対して具体的な提言を重ねましたが、残念ながら受け入れられませんでした【経緯はこちらからご覧ください】。そのため私たちは、市民主体となるシンポジウムを他団体と連携して企画しました(「放射線防護の民主化フォーラム2023」)。

福島原発事故後の放射線防護の最大の問題は、市民の人権や意向を無視した方策がとられてきたことにあります。2030年頃に改訂される基本勧告が原発事故の教訓を反映しないまま、改悪されることのないよう、市民も改訂プロセスに関わり、ICRPの勧告について学び、理解していくことが重要です。

そこで、今年も、ICRPとは何か、その勧告とは何かなど、基本的な事柄からはじめて、ICRPの勧告を読みつつ批判的に検討し、市民の観点からの放射線防護のあり方を検討する連続ウェビナーを開催することにしました。初回からの「ICRP勧告について学び検討する連続ウェビナー」の動画や資料については、こちらをご覧ください。

イベント

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

シェアする!

この記事を書いた人

脱原発社会の構築のための情報収集、分析および政策提言を行うとともに、幅広い意見を持つ人々による議論の「場」を提供することを目的とした市民シンクタンク。2013年から約60名のメンバー(研究者、技術者、弁護士、経営者、教育者、NGO/NPO職員など)で活動しています。
http://www.ccnejapan.com/

もくじ