「県民の声」は聞いたことにされてしまうのか
─ 地元同意判断をめぐる動静と市民の取り組み
5〜7月の連続オンライントークでは、3回にわたって「柏崎刈羽原発 ゆるされざる再稼働」シリーズとして東京電力柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)の再稼働をめぐる動きを批判的に分析し解説してきました。その後、参院選、県による「公聴会」や「県民意識調査」の実施、県議会での東電と資源エネ庁の説明、政府による原発特措法(立地地域振興)の支援範囲の拡大など、さまざまな動きが集中して進んでいます。東電は柏崎刈羽6号機再稼働の技術的準備は整ったとしていますが、制御棒の駆動不具合(事故に直結しかねない深刻な技術的問題)もあらたに判明しています。
シリーズ4回目にあたる今回は、「柏崎刈羽原発再稼働の是非を考える新潟県民ネットワーク」事務局長の大賀あや子さんをお招きし、柏崎刈羽再稼働をめぐる現在の状況と市民運動の取り組みについてご報告いただきます。大賀さんは、東電福島原発事故で福島県大熊町から新潟県に避難・移住された当事者でもあり、柏崎刈羽原発再稼働の是非について新潟県議会に県民投票条例の制定を求めた直接請求運動でも大きな役割を果たされました。
〇日 時: 2025年11月12日(水)17:00~18:00
〇場 所: オンライン開催(Zoom)
〇プログラム
・「再稼働同意を迫る動きと新潟県民の民意とこれから」
大賀あや子さん(柏崎刈羽原発再稼働の是非を考える新潟県民ネットワーク 事務局長)
プロフィール: 東京出身。1990年から「福島Ⅱ-3住民投票実行委員会」等に通い、95年に福島県大熊町へ移住。2011年、福島原発事故発生により会津などへの避難を経て、2014年新潟県内に避難移住。小農の傍ら、「避難の権利」等の活動に取り組む。2025年10月に設立された市民団体「柏崎刈羽原発再稼働の是非を考える新潟県民ネットワーク」の前身となった「柏崎刈羽原発再稼働の是非を県民投票で決める会」では世話人をつとめた。
・質疑応答・意見交換
この企画は、後日Youtubeで公開します。Zoomのウェビナー形式で開催し、ご質問やご意見は当日の質疑応答(Q&A)も しくは、後日メール・FAXなどでも受けつけます
〇申し込み: 下記よりお申込みください。
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_k6EErgDlSLWgz5AVgGnexg
※ 案内が届かない場合は、email◎ccnejapan.com(◎は@に変えてください)までお知らせください。
〇主 催: 原子力市民委員会
〇お問い合わせ: email◎ccnejapan.com[◎を@に変えてください] TEL 03-6709-8083
「柏崎刈羽原発 ゆるされざる再稼働」シリーズ
シリーズ第1回(5月30日)では、再稼働が予定されている原子炉ABWRの構造上の問題点を中心に、安全が保証されていない実態について、原子力市民委員会委員の後藤政志が解説しました。
シリーズ第2回(6月17日)では、新潟県の原子力防災・避難計画が福島原発事故の教訓を踏まえたものになっておらず、事実上、「事故が起きたら住民は被ばくする」ことが前提になってしまっている実態について、元新潟県避難検証委員会委員の上岡直見さん(環境経済研究所)が明らかにされました。
第3回(7月4日)では、国策としての原発に抵抗してきた新潟県民の社会運動の歴史をふりかえるとともに、柏崎刈羽原発再稼働にむけて陰に陽にさまざまな圧力が国や産業界から押し寄せるなか、果敢に「市民検証」と県民の声の可視化に取り組んでいる現在を、市民検証委員会の佐々木寛さん(新潟国際情報大学教授)に語っていただきました。
(オンライントーク「柏崎刈羽原発 ゆるされざる再稼働」シリーズのこれまでの回の録画、資料、背景解説はこちら ↓ で御覧ください。)



このかん、原子力市民委員会としても、新潟県知事あての意見書提出、県庁での記者会見、新潟市での市民フォーラム開催(7月3日)などに取り組みました。

