【10/13(火)】連続オンライントーク2026 第7回 つじつま合わせの原子力防災 ―今も続く福島原発事故の教訓を考える

CCNE連続オンライントーク 原発ゼロ社会への道 2026 第7回
  • 日 時: 2026年10月13日(火)17:00~18:00
  • 場 所: オンライン開催(Zoom)
  • プログラム
    1)住民を守らない避難計画 (図解レポート p.24)
     満田夏花(国際環境NGO FoE Japan理事、原子力市民委員会アドバイザー)

    2)増え続ける震災関連死 (図解レポート p.12)
     後藤 忍(原子力市民委員会 委員・福島原発事故部会長、福島大学共生システム理工学類教授)

    3)質疑応答・意見交換
  • (この企画は、後日Youtubeで公開します。Zoomのウェビナー形式で開催し、ご質問やご意見は当日の質疑応答(Q&A)もしくは、後日メール・FAXなどでも受けつけます)
  • 参加申込み: 下記よりお申込みください。
    https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_lANepOxJRbqKg9FUlqGcFA
  • 主 催: 原子力市民委員会
  • お問い合わせ
    email◎ccnejapan.com(◎を@に変えてください)
    TEL. 03-6709-8083
もくじ

今回のオンライントークについて

原子力市民委員会が今年3月11日に発表した図解レポート『見ればわかる 知れば変わる — 福島原発事故15年の現在地』 の内容を皆さんと吟味するシリーズの6回目となります。

東京電力福島第一原発事故は、数多くの教訓を私たちに与え続けていますが、今回は防災体制と避難の実態について見ていきます。東日本大震災は、非常に強い地震の揺れと大津波の襲来で、それだけでも避難や救援が事前の「防災計画」通りにはいかず、さらに原子力発電所から放射能の大量放出という事態が重なって、広い範囲で長期にわたる被害が生じました。

事故前に立てられていた原子力防災計画が「原発震災」(※)という現実の前に、ほとんど役に立たなかったばかりか、国や県による不十分・不適切な災害対応によって被害が増幅・拡大されてしまった、というのが福島原発事故の重要な教訓のひとつでしょう。それについては、原子力市民委員会の総合報告書『原発ゼロ社会への道』2014年版と2017年版のそれぞれ第1章で詳しく分析し、論じています(とくに2017年版 pp.58-65)。各地で原発の再稼働が続き、発電所以外の原子力施設の立地計画や建設も進められている現在、福島の教訓は少しでも活かされているのでしょうか?

 ※「原発震災」という表現は、広範囲の被災地域が地震・津波による被害と原発事故による被害を同時に被る(複合災害にみまわれる)事態をさして使われます。

原発事故での避難について福島の経験が私たちに示しているのは、たとえば以下のような点です。

(1)原発震災の状況(道路寸断や通信途絶など)を想定しなくてはならないこと
(2)放射能が拡散する量や方向を住民が把握して避難することが困難なこと
(3)避難を必要とする範囲が半径30kmといった距離にはおさまらないこと
(4)避難指示が出された地域への外部からの救援・支援が十分にはなされなくなること
(5)避難人口が数十万人(事故の状況によっては百万人以上)になりうること
(6)10年以上におよぶ長期の避難が必要となること

福島事故以降、強化されたと言われる防災避難計画は、はたして本当にこれらの教訓を踏まえているでしょうか。

上記の点は、原発事故の影響を強く受けた地域で「震災関連死」が多数かつ長期にわたって生じてしまう大きな要因にもなります。岩手県や宮城県の津波被災地域では震災関連死が被災後数年でほぼ無くなったのに対し、福島県では被災後10年以上にわたって犠牲が続き、地震・津波による直接の犠牲者の数を上回る「震災関連死」(少なからぬ自死も含まれる)が生じてしまっています。ところが、原子力防災についての政府や電力会社の最近の論調は、「避難することで犠牲が出るので、むやみに避難させない」(屋内待避してもらう)という妙な方向にむかっているようです。これが「福島の教訓を汲んだ」ことになるのでしょうか。再稼働のための辻褄あわせでしかないように思われます。

今回のオンライントークでは、図解レポートで原子力政策の現状のひとつとして「避難計画」をあつかった項目と、福島原発事故の被害の状況の一面としての「震災関連死」をあつかった項目を関連づけて、考えてみたいと思います。すでに図解レポートを御覧いただいた方も、まだの方も、あわせて多くのみなさんにご参加いただければ幸いです。

【参考情報 原発防災避難や関連死に関する報道記事から】

TeNYテレビ新潟 2026年3月7日
【特集】県の新年度予算案にみる「柏崎刈羽原発」14年ぶりの再稼働で豪雪地の住民は避難へ不安《新潟》https://news.ntv.co.jp/n/teny/category/society/teaff1a4bb63ea4192b7463eab1f01a624

NHKニュース 2026年3月12日
福島県「震災関連死」2人増 2350人 長期避難が背景か
https://news.web.nhk/newsweb/na/nb-6050032606 (動画2分弱)

福島民報 2026年3月27日 09:40
【真相深層】点検・見直し後回しに 原子力災害の広域避難計画 問われる実効性 県、自治体調整支援へ
https://www.minpo.jp/articles/-/91414

テレビ朝日 2025年3月28日
原発事故の際の屋内退避のあり方検討チームが報告書まとめる 残された課題も
https://www.youtube.com/watch?v=uA5MkWxwsf0 (動画1分半)

RAB青森放送 2026年3月9日 
【原発事故】本当に逃げられる?3.11の教訓は… 東通原発 防災の現状と課題
https://www.youtube.com/watch?v=LOAl4tG_Ieo (動画8分弱)

今後のオンライントークの予定日について

次回、11月10日(火)のオンライントークは、特別拡大版として、15時30分から17時までの90分枠で、浜岡原発の地震データ不正問題について論じます。大島堅一(原子力市民委員会・座長)、松久保肇(同・委員)、海渡雄一(原子力技術規制部会)が登壇予定です。(いつもと時間帯が異なります。)

以降は、図解レポートの解説シリーズに戻って、11月12日(木)、12月15日(火)を予定しています。この2回は従来通り、17時開始の1時間枠になります。

11月12日は第1章⑬「利用される福島原発事故」(p.18)
12月15日は第1章①「今も続く原発事故」(p.6)と③「環境汚染の状況」(p.8)
を取り上げます。

原発ゼロ社会への道

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この記事を書いた人

原子力市民委員会(CCNE)は、脱原発社会の構築のための情報収集、分析および政策提言を行うとともに、幅広い意見を持つ人々による議論の「場」を提供することを目的とした市民シンクタンクです。2013年から約80名のメンバー(研究者、技術者、弁護士、経営者、教育者、NGO/NPO職員、福島原発事故の避難者、被災地居住者など)で活動しています。事務局は、「高木仁三郎市民科学基金」内にあります。

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