[CCNE協力イベント]【9/27(金)15:00から】 FoE Japan 連続オンライントーク 第11回 原発事故の後始末~「燃料デブリ取り出し」ありきではない、 もう一つの選択肢とは
(主催:FoE Japan 協力:原子力市民委員会)
今年8月22日、東電が福島第一原発2号機の燃料デブリ(注1)の取り出しに着手す ることが大きく報道されました。実態はあくまで試験的なサンプリング採取である ことに注意が必要です。燃料デブリの試験取り出しの開始は、これまで、取り出し装 置の開発の遅れ、堆積物が入口を塞いでいたなどの問題が発生して3回延期され、当 初予定の「2021年中」から2年半以上遅れています。今回は、取り出し装置を構成す る押し込みパイプの順番が間違っていることが現場で判明し、いったん中止されま したが、その後再開されました(9月10日現在)。
燃料デブリ取り出しがあたかも至上命題化している感がありますが、880トンにも及 ぶデブリの取り出しは果たして現実的なのでしょうか。今回試験取り出しを予定し ているデブリの量は3グラム。20センチメートルの距離で1時間当たり24ミリシーベ ルトという放射線量を上限に決められました。
高線量を発するデブリの取り出しは、作業員の被ばくを伴います。危険をおかしてデ ブリを無理に取り出すのではなく、建屋全体を外構シールドで覆い、デブリの冷却 を空冷式に切り替えた上で、「長期遮蔽管理」を行うことも提案されています (注2)。
作業員の被ばくの最小化、地域の人々の安全といった側面から廃炉行程全体を見直 す時期にきているのではないでしょうか。
このたび、原発事故をめぐり東電への取材を続けているジャーナリストのまさのあ つこさん、原子力市民委員会技術・規制部会の川井康郎さん(元プラント技術者) をお招きし、デブリ試験取り出しがどうなっているのか、デブリ取り出し報道の影 で論じられていない、廃炉行程全体の問題点についてお話しをいただきます。
注1)核燃料が溶け落ち、原子炉の構造物が溶けたものと一体化して固まったもの。
注2)原子力市民委員会 原子力規制部会『燃料デブリ「長期遮蔽管理」の提言 ―実現性のない取出し方針からの転換―』
イベントの詳細はこちらをご覧ください。
日 時:2024年9月27日(金)15:00~16:30 参加費:無料 対 象:オンライン(Zoom) 申込み:https://foejapan.org/issue/20240910/20272/
プログラム
●燃料デブリの試験取り出しは今どうなっているのか /まさのあつこさん(ジャーナリスト)
●「長期遮蔽管理」という選択肢 /川井康郎(原子力市民委員会 技術・規制部会メンバー)
●質疑
主 催 国際環境NGO FoE Japan
協 力 原子力市民委員会 ほか