原子力市民委員会 特別レポート2 『核廃棄物管理・処分政策のあり方』


原子力市民委員会 特別レポート2
『核廃棄物管理・処分政策のあり方』

 
 
特別レポート2『核廃棄物管理・処分政策のあり方』pdficon_s

 
作成: 原子力市民委員会 核廃棄物問題プロジェクトチーム
執筆: 茅野恒秀、吉岡 斉、大沼淳一、伴 英幸


 核廃棄物の管理・処分は、2011年の東京電力福島第一原発事故による大量の事故廃棄物(核燃料デブリ、汚染水、降下物など)が、本来あるべき遮蔽なども施されていない「むき出し」の状態で放置されている現在、喫緊の課題である。また現在管理されている核廃
棄物の中にも、潜在的に危険度の高い種類のものがあり、そのリスクを低減させる必要がある。さらに今後、脱原発を進めたとしても、超長期にわたって向き合わなければならない政策課題である。
 原子力市民委員会が2014年4月に発表した脱原子力政策大綱『原発ゼロ社会への道』では、原発ゼロ社会を目指さなければならない根拠のひとつに、核廃棄物の処理・処分が困難であることを挙げた。それは、原子力発電の経済的弱点というだけでなく、事故による放射線・放射能の環境への大量放出、運転にともなって生み出される各種の核廃棄物による環境汚染という問題を引き起こすことからして明白だ。『原発ゼロ社会への道』では、福島事故廃棄物以外の核廃棄物について、脱原発によってその増加を止め、対処するべき核廃棄物の総量を確定させた上で、①環境汚染の最小化、②被ばくの最小化、③国民負担の最小化を基本原則として、核廃棄物の処理・処分を扱うことを提言した。
 本レポートは、ともすると性状・形態別に論じられがちだった核廃棄物管理・処分の問題について、その全体像を統合的にとらえることを志向し、一貫した原則にもとづいて個別の核廃棄物について考察し、具体的提言を試みる。
(本文「序章 0.1本レポートのねらい」より)

order4
   ■冊子版(A4判並製 50頁)をご希望の方は、1冊500円(送料込み)でご送付いたします。
    代金を下記の郵便振替口座までお振り込みください。
      郵便振替口座 : 00170-0-695728  加入者名 : 原子力市民委員会
   ■振込用紙には、必ず下記の事項をご記入ください。
      1)お名前 2)ご住所 3)電話番号
      4)ご希望の書籍のタイトル 5)注文の冊数 6)E-mailアドレス(任意)

【目次】
序章
 0.1 本レポートのねらい
 0.2 混迷の度合いを深める核廃棄物問題
  0.2.1 過酷事故の発生により大きく変化した優先順位
  0.2.2 核廃棄物、放射能汚染物の危険性
  0.2.3 管理すらままならない事故廃棄物
  0.2.4 進展の見込みのない従来からの核廃棄物
 0.3 現実を直視しない核廃棄物政策から脱却せよ
 0.4 本レポートの要旨
第1章 核廃棄物の管理・処分の基本原則
 1.1 核廃棄物管理・処分の技術的三原則
 1.2 核廃棄物管理・処分の社会的三原則
  1.2.1 社会的原則1 汚染者負担をめぐって
  1.2.2 社会的原則2 負担の公正・公平をめぐって
  1.2.3 社会的原則3 処分量の確定をめぐって
 1.3 基本的原則をふまえた責任と負担のあり方
  1.3.1 責任の所在
  1.3.2 負担をめぐる協議のあり方
第2章 東京電力福島原発事故廃棄物の管理・処分政策
 2.1 最優先課題としての事故廃棄物の管理・処分
  2.1.1 事故廃棄物とは何か
  2.1.2 3種類の事故廃棄物
  2.1.3 事故廃棄物に最優先で取り組む理由
  2.1.4 隔離管理へ向けて
 2.2 核燃料デブリの取扱い
  2.2.1 核燃料デブリの空冷化
  2.2.2 核燃料デブリの回収
  2.2.3 中長期ロードマップの非現実性
  2.2.4 「石棺」構築の必要性.
 2.3 汚染水の隔離と処理
  2.3.1 事故収束の必要条件
  2.3.2 地下汚染エリアの封鎖
  2.3.3 汚染水の浄化と貯蔵
 2.4 地表汚染物質の隔離と処分
  2.4.1 原子炉敷地内(建屋外)の事故廃棄物
  2.4.2 事故廃棄物処分場のスペック
  2.4.3 事故廃棄物の管理
第3章 事故由来放射能汚染物の管理・処分に関する重要な論点
 3.1 放射性物質汚染対処特措法の問題点
  3.1.1 放射能汚染物は集中管理するべきであって、拡散すべきではない
  3.1.2 放射性物質に関するダブルスタンダード
  3.1.3 指定廃棄物の管理・処分に関するダブルスタンダード
  3.1.4 場当たり的な対応によって起こっている具体的問題
  3.1.5 管理の問題点
  3.1.6 焼却による減容の安全性は実証されていない
  3.1.7 中間貯蔵施設計画は技術的原則から導くべき
  3.1.8 減容化のための焼却は極力避け、保管場所の選定に議論を集中せよ
  3.1.9 問題山積の最終処分
  3.1.10 欠陥だらけの特措法は廃止すべき
 3.2 放射能管理の法令体系・行政組織の改編は必要か
  3.2.1 「環境省移管説」の立場から
  3.2.2 「環境省移管有害説」の立場から
 3.3 事故由来放射能汚染物の管理・処分の監視体制
  3.3.1 基準を設定して一刻も早く監視規制の整備を
  3.3.2 放射能の監視と規制は都道府県と政令指定都市で
  3.3.3 市民セクターが関与する中立の監視機関の活用
第4章 従来型の核廃棄物管理・処分政策
 4.1 はじめに
  4.1.1 本章のねらい
  4.1.2 高レベル放射性廃棄物とは
 4.2 高レベル放射性廃棄物の種類と量
  4.2.1 高レベル放射性廃液
  4.2.2 使用済み核燃料
  4.2.3 ガラス固化体
 4.3 処理・処分対象となる高レベル放射性廃棄物
 4.4 高レベル放射性廃棄物の処理・処分への政府の対応
 4.5 日本学術会議の対応
 4.6 従来型の核廃棄物の管理・処分に対する提案
参考資料: 放射能汚染物の総量試算

カテゴリー: 未分類   パーマリンク