日本社会は、福島第一原発事故後、通常運転から生じる核廃棄物問題に加え、事故によって大量に放出された放射性物質による後始末の問題を抱えるようになりました。本来、脱原発を実現し、廃棄物の発生そのものを止めることが賢明な対処のはずですが、事故から10年を経た今も、原発の再稼動・再処理政策が維持されたままです。
そのような中、高レベル放射性廃棄物については、経産省が2017年に「科学的特性マップ」を公表し、2020年10月、北海道の寿都町が文献調査に応募し、神恵内村では経産省からの文献調査の申し入れを受け入れるという動きがありました。また、今年4月には、カナダで日本の「核のごみ」を受け入れる構想の存在が報道されました。
私たち原子力市民委員会(CCNE)は、核廃棄物問題は原子力政策における「無責任の構造」を象徴するものととらえ、現在編集中の「原発ゼロ社会への道」では、発生者責任と監督者責任を明確に位置づけた上で、処理・処分に関する総合的な法制度を提案することを考えています。今回のオンライン企画では、いま一度、通常運転から生じる「核のごみ」問題の現状を、国際的な観点をふまえて確認し、検討すべき課題を整理したいと思います。ぜひ多くの方にご参加いただけると幸いです。
日 時: 2021年5月10日(月)17:00~18:00
場 所: オンライン開催(zoom)
プログラム(予定):
1.解 説: 核のごみの処分地選定にみる本末転倒 伴資料 / 伴 英幸 (原子力資料情報室共同代表、CCNE委員)
2.コメント: 原発の「川上」と「川下」でみえる核のごみの風景 細川資料 / 細川弘明(京都精華大学教授、CCNE福島原発事故部会コーディネータ)
3.質疑応答:
(この企画は、後日Youtubeで公開します。Zoomのウェビナー形式で開催し、ご質問やご意見は当日の質疑応答(Q&A)やチャット機能もしくは、後日メール・FAXなどで受けつけます)
申し込み: 下記よりお申込みください。 https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_LOLSNZGASJixK5KPvafgeQ ※ 案内が届かない場合は、email◎ccnejapan.com(◎は@に変えてください)でお知らせください。
主 催: 原子力市民委員会
お問い合わせ:email◎ccnejapan.com[◎を@に変えてください] TEL/FAX 03-3358-7064
次回:第6回 事故後の放射能汚染にきちんと対処できたのか?
日 時: 2021年5月24日(月)17:00~18:00
出 席: 茅野 恒秀(信州大学人文学部准教授、核廃棄物部会コーディネータ)
石井 秀樹(福島大学食農学類准教授、福島原発事故部会)
司 会 清水奈名子(宇都宮大学学術院国際学部准教授、CCNE委員)
申 込: 下記よりお申込みください。 https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_aSjjry3ORx6BoD9CY_0cTg
※連続オンライン企画は、当面、隔週月曜日17~18時に開催予定です。詳細が決まり次第、ウェブに掲載します。