三日月大造滋賀県知事との会談についてのご報告(2015/3/26)

三日月大造滋賀県知事との会談についてのご報告
2015年3月26日

 
 2015年3月26日、滋賀県公邸にて、原子力市民委員会の吉岡斉座長、大島堅一座長代理、細川弘明事務局長は、三日月大造滋賀県知事と会談をいたしました。

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三日月知事との会談の様子
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会談後の記者会見の様子

 面会の冒頭、原子力市民委員会からの要請書pdficon_sを知事に渡した吉岡座長は、「滋賀県のこの間の一連の原子力問題に関する取り組みに関しては、非常に私たちは高く評価しており、ぜひ力になりたいという意志を表明しに来た」とした上で、以下の2点について、知事への提案を行いました。

(1)高浜原発の再稼働計画について、影響を受ける地域たる滋賀県の住民の意見・要望、あるいは住民が抱いている疑問・不安等に直接耳を傾けるため、県主催の公聴会を開催して下さい。
(2)高浜原発の再稼働計画および防災体制をめぐる技術的、経済的、社会的な諸問題を、住民が総合的に理解し、異なる複数の見解にも接したうえで自主的な判断ができるような住民本位の公論形成手続きの一環として、県主催の公開討論会を開催して下さい。

 
 これを受けて、三日月知事は、「我々、今を生きる、3.11後の今を生きる、未来に責任を持つ者として、また集中立地する福井県若狭湾に隣接立地している県に住む者として、何より多くの方々が飲み水として飲まれる琵琶湖を預からせていただいおり、単に琵琶湖の面積エリアだけではなく、その水源である山々、木々、土々、といったものを預からせていただいている者として、原発に依存しない、新しいエネルギー社会を作っていくべきだ」との見解を示し、再稼働の問題についても、「私たちは、万が一のことが起こったときに、被害がおよぶ自治体として、しっかりと責任を持ってこの原発問題について向き合っていきたい」と話しました。

 また、「向う方向は、原子力市民委員会のみなさんとも共通のものがあると私も認識している」と述べ、「動かすのか動かさないのか、廃炉はどうするのか、エネルギーどうするのか、という議論をみんなですることは賛成だ。大いにやるべきだと思う」との考えを示しました。

 県主催の公聴会や公開討論会の開催に関しては、現在、国に対して再稼働等に関わる合意手続きの法定ルール化を求めているほか、国や事業者には「立地自治体のみならずきちんと説明をされたし、同時に我々行政だけではなくてぜひ住民の皆様方の意見を聞く場を設置されたし、ということを申し上げており、県が主催でやるということについて、今すぐに、はい、わかりましたと言える環境ではない」とした上で、「住んでいらっしゃる皆様方、私たち県民のいろいろな意見をきちんと出し合って、そしてその方向性を決めていくというプロセス、“公論形成”ということを私も必要だと思うので、主催・共催・後援・参加・参画といったスタイルについては、市民委員会の皆様方ともじっくり議論したいと思っている」とした見解を示しました。

 その後、原子力市民委員会の3名より、それぞれ、これまで原子力市民委員会が開催してきた自主的公聴会や意見交換会、また、福島県のエネルギー政策検討会の経験などに基づき、考え得る開催の方法についての提案を行いましたが、それに対して三日月知事は「我々の方でもどういうやり方があるのか、検討させていただきたい」と述べました。

 大島堅一座長代理からの「面積としては、福井県と滋賀県と京都府とをあわせてようやく福島県ぐらい。もしここが福島だとしたら、同じ県で稼働するということだと私は認識しており、行政的には隣だけれども、滋賀県にとっては、非常に大きな影響を受ける可能性がある」とのコメントに対しては、三日月知事は「府県域によって実際に立地している自治体とそうではない自治体とを分けて、何か権限に差をつけたりといったことは、私は、3.11以降はあまり意味を持たないと思っている」と述べました。

 今後の原子力問題に関するコンセンサス作りに関しては、「電力事業者ともそうですし、国ともそうですので、我々ことあるごとにそういうことを申し上げているのですけれど、どうしても経営が第一、短期的な利益が第一、エネルギーコスト第一、という方々のご意見が勝ちすぎていて、長期的にどうなんだろう、ということについての意見が、ちまたには多くあるのだけれども、政策決定過程に顕在化していないという、そういう課題があるのではないか」という現状認識を示した上で、「そういうことをぜひ官民に、みんなで議論をして、盛り上げていこう、コンセンサスを作っていこうということは、私は必要だと思う」と述べました。

 面会の後、原子力市民委員会は滋賀県庁内において記者会見を開催し、吉岡斉座長は三日月知事との会談について、「県と市民委員会との関わり方はいろいろなパターンがありうるけれども、何らかの形で協力していきたいという返事をいただき大変心強く思った」「知事からは、滋賀県は影響を受ける地域に位置している、特に琵琶湖という水源を抱えているという、そこが滋賀県として責任を負うべきだというような、強い責任感が言葉の端々から感じられたのが印象的だった」と述べました。

 会談および記者会見はIWJの公開アーカイブで御覧になれます。

【三日月知事への提出資料一覧】
  1.滋賀県知事 三日月大造様宛「要請書」pdficon_s
  2.吉岡斉「滋賀県知事への要請と意見交換 高浜原発3・4号機の再稼働について」pdficon_s
  3.参考資料1:「見解:高浜原発3・4号機の再稼働は容認できない」pdficon_s
  4.参考資料2:「「自主的公聴会」開催の報告」pdficon_s
  5.参考資料3:「九州電力川内原子力発電所の緊急時における原子力災害避難計画につい
    ての自治体アンケート調査」pdficon_s
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